最近、読書をしていた中でとても印象に残ってる言葉に、"宇宙即変化 人生即主観"
というものがあり、たまたま見直した本作はまさにこの言葉の示すものだと感じました。
万物は変化し続ける。
今確かに見ているものも瞬く間に変化し存在しなくなる。
カメラに夢中になって後から見返したとしても、それはもう過去でしかない
だからこそ、その瞬間を味わい楽しむ事の大切さ。
人生は即ち主観であり、
何を幸福とするかは人それぞれ
平凡な日常の中に幸せを感じるも良し、仕事に生きるも、愛に生きるも、人生の楽しみ方なんてなんだっていい
ただ、現状に不満が有るのであれば空想から一歩踏み出して、壁の前で立ち尽くすのではなく裏側を覗きに行き、世界を見、もっと近づき、お互いを知り、そして感じる。
そうして本当の意味で自由や孤独を感じる事で周囲の雑音が消え失せ、新たな主観が生まれ、新たな人生が始まる。
生きる事についての多くの示唆が壮大なロケーションと躍動感を持って押し寄せてくる。
明確で本質的なメッセージを衒いなく真っ直ぐに伝えてくれる、気持ち良い映画です。
あとやはりショーンペンが素晴らしい。
幽霊ネコをファインダー越しに見た後に、自分の目でじっくりと味わうあの目、目だけで今を楽しむという事を体現してしまう演技は流石。
