冬眠

渇き。の冬眠のレビュー・感想・評価

渇き。(2013年製作の映画)
3.4
エロとグロと過剰な演出を勢いよくカマして突っ切るような映画で、正直ストーリー自体の面白みは薄いと感じた(逆に原作は背景の説明がより詳細で、人間関係パズルとしての面白さがあるんだろうと思う)。

時系列の往来も手伝って画面の色調や演出のツギハギ感が強く、一つ一つの断片が独立したCMやMVのようで、それらが小気味よく繋がれているのが観ていて楽しい。
同じカットが何度も使用されるループ感も印象的。ヒップホップ的。

復讐劇というよりは「無目的に秩序を破壊するトリックスター」または「この映像そのものがナンセンス」ということかと思う。不思議の国のアリスもしきりに引用されている。
映像や荒唐無稽っぷりを楽しむ作品でるならば、もう少し上映時間は短い方が、とも思う
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