あや

愛の新世界のあやのレビュー・感想・評価

愛の新世界(1994年製作の映画)
4.5
なぜか今までずっと悲しい話だと思っていたが全然そんなことはなく、むしろ青春映画だった。

SMクラブの女王として働く一方、小劇団に熱を入れているレイ。
医者の卵の男と同棲し玉の輿に乗ることを夢みながらホテトル嬢として働くアユミ。ある日二人は同じマンション内で出会ったことで仲良くなる。

最近、出会った人からハプニングバーに行った話を聞かされた。
レイが勤めるSMクラブの男性客も店に入ったら"奴隷"なのであり、そこに日常を持ち込んではいけない。
当たり前だけどハプバーにいる人も風俗に通う客も女の子にも日常が存在していて、みんなそういう変態性を隠しながら生きている。

適当に男を引っ掛けて運転させて、「愛のないセックスはしないの」とバイバイするレイとアユミ。
「よし!渋谷まで走るぞ!」と言って早朝の東京を二人で駆け抜けるシーンはエモ。着いてからビールをゴクゴク飲むのもいい。
別にこの二人は男性に消費されているわけでもない。むしろ、もっとあっけからんとしていて、セックスしたければするし、したくなければしない。こんなに自由奔放で生きれたらもっと楽だし女の子は最高だよねって思わせられた。

キャストが地味に豪華でしゅごい。
ただアラーキーの写真が出ていたことで、me tooの件も思い出して複雑な心境になった。自由な女の子たちが描かれているのに今の現状で考えると矛盾して見えてしまう。
あや

あや