ことのは

her/世界でひとつの彼女のことのはのレビュー・感想・評価

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
4.0
【人生にときめく、AI(人工知能)。声だけの君と出会って、世界が輝いた。】

近未来、傷心の主人公が人工知能と恋するお話。

久しぶりにBlu-rayを持ってるのを思い出して鑑賞。

近い、本当に近い未来にあり得そうなお話を、映画としてきちんと成立して完成させているところが素晴らしい。
物憂げな主演のホアキン・フェニックスはじめ、元恋人のエイミー・アダムス、奥さんのルーニー・マーラ、声だけで存在感抜群のスカーレット・ヨハンソンと出演陣の抑えた演技も素晴らしかった。
監督してもセンス抜群のオリビア・ワイルドが出てたのは覚えてたけど、クリス・プラットが出てるのは何回も観てるけど初めて気づいた。

何より、未来の話をセピアぽい色調に、見事な差し色や光で収めた美しい映像と、それぞれのカットがポスターになりそうな美しい構図。
撮影はクレジットで気づいたけど、ホイテ・ヴァン・ホイテマだったんだ!

そして、セリフのひとつひとつが、名言として残せそうなくらい生きていた。

「恋ってクレイジーなものよ。いわば、社会的に受容された狂気だと思うわ」

脚本はスパイク・ジョーンズ監督のオリジナルなのかぁ。
未来に起こり得そうなお話で、いつの時代も変わらない“恋する気持ち”を描いた、映画らしい映画だった。
また、誰も観たことないような映画を作ってほしい。
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