Stroszek

インターステラーのStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

インターステラー(2014年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2014年米。滅びつつある地球を脱出し、新たに移住可能な惑星を探すため旅立つ父と、地球に残された娘の時間を超える愛を描く。世紀末転換期のディザスター映画のような群像劇ではなく、主人公とその家族の周りで起きていることしか描かれず、常に彼の頭の中に戻ってくる感じ。感情のためにセンス・オブ・ワンダーを犠牲にしている印象。幽霊、サインの使い方がシャマランぽい。TARSらロボットの造形は魅力。人類愛といった抽象的感情より、個人への愛を持つ人の方が信用できるという話かと思うが、愛はエゴにもつながることを描いている。

[鑑賞メーターから転載 鑑賞日2017年12月16日]

2014年。Netflixにて再見。ノーラン映画の中ではいちばん好き。初見のときには「頭でっかち」という印象に終わったのに対し、じっくり観てみると、父と娘の関係性がいい。地球規模の食糧危機に際し、農業以外の産業と科学の発達が否定された世界(月面着陸が「実は虚偽」と教師が言う!)で、父は娘の聡明さを信じ、壁面一面に本棚のある部屋に住まわせている。凡庸な映画作家なら、父と長男の関係性を主軸に置くだろう。女性の知性と可能性に対する信頼が、この映画に強靭なバックボーンを与えている。あと海の惑星のシーンが圧倒的。
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