不死鳥の川

グランド・ブダペスト・ホテルの不死鳥の川のレビュー・感想・評価

3.9
とあるホテルのコンシェルジュが、ベルボーイ時代に先代のコンシェルジュと過ごした波瀾万丈な人生を語るウェス・アンダーソン監督作品。

2021年186本目。4年5ヶ月ぶり2度目の鑑賞。

初めて観た時は良さがあまりよくわからなかったですが、ウェス・アンダーソン監督作品を幾つか観てきた上で再鑑賞すると、その世界観にすっかり虜になりました。

話の内容は結構ギャグに近かったりもするのですが、その画の鮮やかさとテンポの良さ、御伽噺的エッセンスが加わった展開も相俟って最早職人技の域です。ギャグ的波瀾万丈人生の先にあるグスタヴとゼロの美しい師弟関係と、すっかり顔に皺が刻まれた現在のゼロを照らし合わせるとしみじみくるものがありました。

各人物のキャラを強めに設定するのもアンダーソン監督お得意の技ですよね。今作だとウィレム・デフォーがやばかったです。他にもエドワード・ノートンはじめ、超豪華キャストが多数出演していて、それだけで華がありました。
不死鳥の川

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