このレビューはネタバレを含みます
曽根監督の新宿スナック乱れ店
自宅で開催中、日活百周年を記念して勝手に見ている「日活ロマンポルノ」自宅映画祭。
東京にてリヴァイヴァル開催中の日活大人の映画祭り
ビデオ屋でお手頃に見れる為、刺激を求め、日本映画監督達の70年代を裸を通して見つめた500以上の映画群
今回は、失踪騒動から復活した曽根中生監督。
「映画芸術」主催者、荒井晴彦の初期脚本作品。
ジュネオンDVD鑑賞です。
主役の現在も活躍中の女優山口美也子さん。どことなく井上和香子さんに目が似ております。とってもヒョウヒョウとしたスナックアルバイトを演じておりました。
素晴らしき冒頭シーンの数分の長廻し、曽根カット必見!
俳優が素晴らしいから
「間」が持つ
「間」が魅せる
山口さんの素晴らしい裸を通じた行き吐きしたセリフ
部屋、恋人達、ダラダラした2人の状況
密着度、ねちっこさ
が、如実に瞬時にわかるこの「間」に引き込まれます。
物語は、「新宿乱れ街いくまで待って」
というか
「新宿とある数あるキャバレー乱れ方を見てっ!」という感じ。
ゲストを含めながら、新宿のキャバレー街の乱れ、絡みが見られます。
ゲストは与太を飛ばし場違いな締め出しをくらう、この時期日活多数出演している
「ロックンロール」
を合い言葉に伝道する内田裕也さん。
日活ロマンポルノの母、絵沢さん。
そして主役、山口さんのヒモたるまるで脚本家荒井晴彦のような私小説的私的リアル脚本家志望の男、沢井君のラブ。
山口さんの真面目だけど甘すぎる女性が見所、彼女の生き方は、今も昔も変わらぬものか?
新宿にタムロする様々な身分
様々な関係をスナック規模で乱れ配した乱れ街
ラストもまたまたロマンポルノ特有のアルアル唐突ジエンドでちょいと苦笑いしましたが、面白かったです。
脚本家荒井さんの私小説的作品がしっかり出来上がってます。
荒井さん、監督作品の「身も心も」脚本家の主役を置きますが、
何気に自分と同じ職業、脚本家をデタガラセマス。
まるで自分を知って欲しいと言わんばかりです。
新宿乱れ街、というかスナック乱れ店舗数絡み
いくまで待ってという優しさは、ありません。
行ったからサヨナラという感じ。意外にも普通なちょいエロ70年代青春ものでございました。
そんな
荒井、曽根タッグのスナックラブ
山口さんのスナック乱れ街
是非ご覧ください。