Jin

ブルージャスミンのJinのレビュー・感想・評価

ブルージャスミン(2013年製作の映画)
3.8
”ブルームーン…昔は歌詞を覚えていたのに”


ケイト・ブランシェットの演技がとにかくすごい。
さすが主演女優賞って感じ。天下一品のヒステリック女性。

癇癪持ちで精神不安定な女性が地位や名誉に狂いながら…
って話かと思いきや、ラストの告白でどんでん返し。
最も地位や名誉だけを求めているように見えていた”ジャスミン”が最も愛を求める女性でしたっていう。
ウディ・アレン監督だから、結局は「愛」の物語だった。


物語は意外性があったし、演技もすごかった。
サリー・ホーキンスってめちゃくちゃ色んな役できるな…。
そして、何も解決しない終わり方が面白い。コメディ番組みたい。「チャンチャン♪」って効果音つけたいくらいに見終わってあっさり。

あとは、タイトルのつけ方がオシャレ。
不自然に何度もでてくる「ブルームーン、歌詞を忘れた」っていうセリフ。
調べたらまさに歌詞通りの話だった。悲しみに溢れる「ブルームーンのように滅多にない恋」の話。
「ブルーなジャスミンの話」であり、「ブルームーンのような失恋をしたジャスミンの話」でもある。
やっぱり、ジャスミンはハルに本気で恋してたんですね、っていう。



ウディ・アレン映画は「愛!!!」って感じ。
そして、セリフが多くてテンポが早いから、エンターテイメント!って感じ。劇観てるみたい。
豪華美術な映像とジャズで華やかだし、テーマも地位とか名誉とか愛とか、とっても分かりやすい。ミュージカル映画が好きな女子はウディ・アレンも好きだと思う。
個人的には世の中ってそんなに「愛と金」しかないの?って思っちゃうけど。


そんなに期待してなかったけど、ケイト・ブランシェットとサリー・ホーキンスの演技がすごかったから、割とよかった。
Jin

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