ユースケ

進撃の巨人 ATTACK ON TITANのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN(2014年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

【進撃の巨人】の実写映画化の名のもとに、人食い怪獣映画【フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ】を現代に甦らせようとした男たちの挑戦は失敗に終わった。

映画評論家・町山智浩が持ち込んだダンテの【神曲】のアイデアによって、どん底に叩き落とされた主人公が巨人化するカタルシスや特技監督・樋口慎二の温故知新な特撮によって、原作者・諌山創が目指した格闘技をするウルトラマンを再現した巨人同士のステゴロは素晴らしいのですが、残酷描写満載の人食い巨人が暴れ回る地獄絵図は、チープな特撮によって全裸に白塗りを施した役者の悪ふざけとなり(映画監督の井口昇と相棒のデモ田中が巨人役を満喫していましたが、西村喜廣の匠の技が台無しでした)、立体機動装置を使ったアクションは、アニメ版【進撃の巨人】の登場によって平凡なワイヤーアクションとなってしまいました。

とにかく、失敗の最大の原因は大袈裟な演技とダサい演出で描かれる学芸会レベルの稚拙な人物描写。
やたらと叫ぶ藤原竜也な三浦春馬、スカした顔でリンゴを貪る長谷川博己、巨人に一本背負いをかます松尾諭など、いったい誰がこんなキャラクターたちに感情移入できるのでしょうか。アクションスターなのにアクションさせてもらえない武田梨奈の自爆シーンはシュール過ぎてコントです。

とりあえず、原作のキャラクターを完全再現しようと突き抜けたバカ演技を披露する石原さとみと三浦春馬におっぱいを揉ませてムッチムチけしからん尻を披露する水崎綾女の頑張りはお見事。

最後に、本作を駄作にしてしまった犯人は一体誰なのか?犯人の発表は後編でしたいと思いますので、クソダサいSEKAI NO OWARIの【ANTI-HERO】を聴きながらお考え下さい。