上海十月

少女は自転車にのっての上海十月のレビュー・感想・評価

少女は自転車にのって(2012年製作の映画)
4.3
サウジアラビアの初の女性映画監督ハイファ・アル=マンスール初の長編映画で映画館がない国サウジアラビアで俳優全部自国俳優による映画が今作。コーランをこれだけ聞いた映画は初めて。自転車に乗りたい少女ワジダは、自転車を買うために学校でミサンガ売ったりと結構守銭奴で性格はいいほうではないが自分に忠実生きようとしている。ワジダがやることなすこと怒られ周りから非難されたりしているが、その度にサウジアラビアの女性差別、男尊女卑が浮き彫りになってくる。一夫多妻制による母親の悲しみ、古い因習にとらわれ一歩踏み出せない母親、そして学校は、伝統的な押し付けるが大人の事情で理不尽な事が多々起こる。しかしラストの自転車で男の子と走りって行くワジダを見つめる大人たちは微笑んでいる。サウジアラビアは、新しい価値観と古い価値観がぶつかり合ってはいるが徐々にではあるが変わりつつあるというメッセージをこの映画持っている力強い映画だった。
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