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300 スリーハンドレッド 帝国の進撃のMASHのレビュー・感想・評価

2.0
前作の『300』の裏側で一体何が起こっていたのか、そしてその後に何が起こったのかを描いた作品。前作は傑作とまでいかないものの、圧倒的なビジュアルとアクションで記憶に強く残る作品となっていた。しかし、今回に関しては全てにおいて前作の焼き直しでしかない。しかも劣化していると言わざるを得ない。

まず観始めて思ったことは、前半はとりあえずナレーションが多い。映画の最初にナレーションで説明することは良くあることだが、いくらなんでもこれは長すぎる。あの時点で既に飽きが来ていた。

中盤からその退屈さを取り戻せていたかと言われればそうでもない。少数の軍が圧倒的な大軍に立ち向かうという『300』でやったこととまるっきり同じことをしているのだ。しかも今回は海上戦ということもあり、戦いが見づらい部分もあった。CGの戦いは見応えがある部分もあったが、3D効果を意識した演出が多く、2Dで観た僕にとっては余計に思えた。

キャラクターもこれまた『300』と同じ。むしろキャラクター性が抑えめになってしまっている。前作はレオニダスなどのメインキャラが印象に強く残っていた(大げさな演技というだけかもしれないが)、今回は薄味にもほどがある。

1作目が当たっても2作目が微妙ということは多々ある。それはしょうがないことではある。しかし、僕が何より嫌いなのは1作目とほぼ同じことをやって、しかも劣化しているということだ。何か新しい要素を入れたり、前作のキャラを深く掘り下げたりしようとすらしていない。ビジュアル面などではいい部分もあっただけに、なんとも残念な作品だ。
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