ねーね

ウィ・アー・ザ・ベスト!のねーねのレビュー・感想・評価

ウィ・アー・ザ・ベスト!(2013年製作の映画)
3.0
1982年 ストックホルム、
パンクロックを愛する13歳の少女たちは、パンクになにを願うのか。

ボボとクラーラは、パンク好きの親友同士。社会や学校、親なんてクソ食らえ!な反発的なふたりは、クラブブームの時代でも、パンクはまだ死んでないと信じてる。
ふたりはとにかく色んなことが気に食わなくて、その苛立ちをぶつけるために、弾けもしない楽器でパンクバンドを組むことに。
内気な少女ヘドヴィグも巻き込んだ、ドタバタ青春劇の行き着く先とは、、

彼女たち、ほんと自由気ままで言うことも聞かない悪ガキで、ちょっとやりすぎだろ!って怒ってやりたいことさえあるけれど、
観てるうちに、そうそう、この年頃って、こうなんだよねえ〜なんて納得しちゃうシーンも多くって、自分の記憶の片隅もちょっとばかり痛くなっちゃった。
まわりのオトナたちの声なんて全部ウザくて、鬱陶しい、好きなものだけ見てればそれでいーじゃん!!みたいな、
そんな感じのアタターな反抗心、誰もが記憶にありますよね?(笑)
スウェーデンの13歳も、私たちとおんなじようにこうやって反抗心丸出しの思春期を悩みながら過ごしてるんだな、なんてじわりと嬉しくなっちゃったり。

母子家庭で寂しいボボと、賑やか家族に囲まれるクラーラは、仲良しだけど対照的で。
そんなふたりが、親への不満や周りからの理解ない言葉への怒りと悲しみ、ときには男の子の取りあいで互いに嫉妬して大喧嘩をしながらも、そういった爆発寸前の気持ちたちを、パンクロックとして昇華させるラストの描き方は秀逸だった。

この作品、ストーリーライン自体はものすごくシンプルでなんの捻りもないけれど、
3人の個性あふれる女優たちが懸命にそれぞれの悩みや夢を追いかける姿を見事な自然さで演じていたのが、とにかく魅力的ですばらしく際立っていたように思う。

スウェディッシュパンク、サイコー、彼女たちもサイコー。
小粒だけれどとても素敵な作品だった。

そういえばヘドヴィグちゃん、どこかで見たことあるような〜と思ったら、レアセドゥに激似なのですねー。将来有望すぎて、びっくりです。ああ、かわいかった。
ねーね

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