ねーね

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーのねーねのレビュー・感想・評価

3.0
啓蒙系ホラーってあんまり好きじゃないんだけど、あまり内容を知らずに観てしまった…
何とは言われずとも、明らかに若者の違法ドラッグ問題を降霊遊びと見立てて注意喚起するホラームービー。

親に隠れてちょっとだけのつもりで仲間に流されて始めた降霊(ドラッグ)遊び、危険とわかっているのに刺激の強さに欲が負けて途中でやめられずエスカレート、だんだん霊の呪い(クスリ)に洗脳されて現実と妄想の区別すらつかなくなり、周りや自分を攻撃しはじめる…

ドラッグは、子供自身の心の傷だったり、弱さだったり、親からの愛の欠乏だったり、自信のなさだったり、孤独感だったり、そういうほんの少しの心の隙間から誘惑してきて一気に沼へ引きずり下ろす負のパワーがあるのだろう。
自分の子どもが、親に嘘をついてこんな集まりに顔を出していたら…なんて考えると恐ろしいけど、アメリカだろうと日本だろうと、決して無い話ではないということをちゃんと問題視しないといけないなと考える。
でもきっと思春期の子供に向き合うってすごく難しいことなんだと思うけど。

結局ミアのお母さんは、心が弱くて自殺してしまったということなんだよね?きっと。
お母さんも降霊遊びをしてたのか?なんて最初は勘違いしたけど、降霊はあくまでもすべてのモチーフだから、お母さんは幸せそうに見えて心に闇を抱える大人だったんだろうな。
それにしても、最後までお父さんが可哀想すぎて居た堪れない。

ラストシーンで霊の正体の真実が明かされるが、ハッとさせられる良い終わり方。
ただ、後味はめちゃくちゃ悪い。
でも全体的に主人公も自分勝手な面が目立っていたのであまり同情できないというのも本音である笑
(親友の彼氏である元カレ連れ込んで一緒に寝るか?とか、自分の都合で友人の体にリスク侵させたりとか…)

自傷シーンが結構えげつないので、苦手な方は要注意。
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