ねーねさんの映画レビュー・感想・評価

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プリズナーズ(2013年製作の映画)

4.5

ミステリ・サスペンスとしては一級品。
ドゥニ監督が好きな理由がここに詰まっていて、まさにエンターテイメントと芸術的な画作りの両立がなされている。
一見シンプルで無駄がないのに重厚なストーリーが折り重な
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

久しぶりに劇場でノーランの映像と音響を浴びた気がする。
燃え盛る炎のような宇宙の分子爆発は、恐ろしいほどに美しかったな。
美しさと、科学者の苦悩は同期していると思った。

日本人として、原爆を完成させ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

SF大作としては最高クラスの作品なんじゃないだろうか。
Part1もIMAXで鑑賞したけれど、本Part2はよりIMAX撮影による臨場感もより一層高まり、まさに今この瞬間自分がDUNEの世界にいるよう
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.9

すごく、すごくじんわ〜りと心の奥底があったかくなる不思議な映画だった。
青春にさ年齢や立場なんて関係ないよね。
凸凹バディもの好きなわたしにはとにかくふたりの関係が刺さりまくっちゃって。
利害損得無視
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.5

やたらと酷評されているらしい本作だが、私は結構好きだった。

ダコタ・ジョンソンがもともと好きだということもあり、彼女の見目麗しさが見どころであることはもちろんだけど、今までになかった予知能力を生かし
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奇跡の海(1996年製作の映画)

3.7

狂いすぎていて理解できない、けれど間違いなく彼女にとってはそれが愛だった。

ラース・フォン・トリアーには人の心がないのだろうか?
そうじゃなきゃ、こんなにも純粋無垢な彼女を、こんなにも残酷な方法で痛
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.7

想像をはるかに超える、執念。
「海を越えたい。自分の身一つで。」
並大抵の気持ちでできる所業ではない。
情熱や努力なんていう甘っちょろいものではなく、計り知れないほど強い執念が全身にみなぎった女性「ナ
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カレとカノジョの確率/一目で恋に落ちる確率(2023年製作の映画)

3.3

ロンドン好きの私に刺さりまくったラブコメ。
良い人しか出てこないし、シェイクスピアモチーフやロンドン流の結婚パーティまでとにかくずっとカワイイ。
ロンドン流に言うなら、"What a lovely s
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.2

真っ白な雪に囲まれた山荘で起こった、ある男の落下死事件。
妻は才能にあふれる作家、夫は作家を夢見て挫折した主夫、そして視覚障害をもつ一人息子。
夫婦喧嘩の絶えなかったその家で、妻は第一容疑者として疑わ
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

期待以上。わたしはこの映画がだいすきだ。
じんわり、ほんのり、ゆっくりとあたたかくなるカイロみたいに、世界の感じ方をちょっとずつやさしく変えてくれる。そんな、宝物のような作品。
もしかしたら、世の中っ
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僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

3.7

飼い主イーサンのことを一途に愛し、何度も生まれ変わりを繰り返しながら彼のことを探し続ける犬・ベイリーの「犬生」の物語。
犬好きにはたまらない映画だと思う。

英題は「Dog's Purpose」。
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.0

前作のエスターが結構好きだったので鑑賞。

当然最大のネタバラシはすでにされているわけで、エスターの視点で前日譚が語られるとなるとどうなるのかと思っていたけど、うまいこと新たなどんでん展開になってて、
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

とにかくケイト・ブランシェットが凄まじいの一言に尽きる。
リディア・ターという人間がほんとうにそこに存在しているかのような圧倒的リアリティと説得力、力強さ。
長尺の映画にもかかわらず、吸い込まれるよう
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アンチクライスト(2009年製作の映画)

3.1

ラース・フォン・トリアーの鬱三部作のうちの一作目とされる本作だが、あまりにも衝撃すぎて点数をつけていいのかどうか戸惑う。

序盤の夫婦の営み、窓から落下する子供までのスローモーションシークエンスは、残
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.2

大好きなジェシー・アイゼンバーグ初監督作×A24ときたら、観にいくっきゃないでしょう。

フィルムっぽい質感や、引きのカメラで俯瞰的に登場人物を映し出す雰囲気にどこかノア・バームバック的なオーラを感じ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

2.0

ものすごく評判が良かったのでIMAXを選んで観に行ったのだけど、うーーん私的にはかなり肩透かし感。

70周年記念作ということで期待したわりに、これなら断然2016年のシンゴジラのほうが良かった。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

超絶ヨルゴス・ランティモスのサイコな香りが部屋に充満する芳醇な香水みたいに耳と鼻を突き抜けてすっかり酔いどれ気分に…
終始、不穏な空気や不協和音が漂い続け、ぱっと見ただのブラックコメディと思わせながら
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シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

3.1

日本だろうが北欧だろうが、承認欲求垂れ流し系の女子っていうのはどこにでもいるもんなんだな…
現代の醜い心の病を具現化した、ノルウェー産シニカルホラー。

駆け出しのアーティストとして注目されている彼氏
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生きてこそ(1993年製作の映画)

3.4

『雪山の絆』を観た流れで、イーサン・ホーク主演のこちらも鑑賞。
全く同じ事件を取り扱っているのに、やはり三者三様で演出の仕方も異なるのが面白かった。

前者は途中で亡くなった青年の独白方式だったから、
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.2

恥ずかしながら、私は本作で初めて「アンデスの奇蹟」とよばれる事件について知ることとなった。
1972年にアンデス山中に墜落した飛行機の乗客が救助されるまでの72日間を描いた実話だが、このようなことが実
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

3.4

夏休みにフランスからスペインにやってきた家族、そして自分の性自認がわからず混乱している8歳の末っ子、アイトールのお話。
きらきらの自然光が画面越しでもまぶしく伝わってきて、演出のつくりもあってかまるで
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.7

200分越えの長尺を感じさせない、重厚でスリリングな作品。
さすがのスコセッシ節といったところか、最後まで観客を飽きさせない。

いまでこそハリウッドも多文化社会への忖度ばかりしているけど、正直アジア
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

2.9

東野圭吾作品が好きだし、クローズドサークル系の映画が好みなので、本作の設定にはかなり惹かれた。
でも、2時間の映画におさめるのは無理があったように思う。

序盤は何が起こるのかワクワクしながら、途中で
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

2024年はじまったばかりだけど、本作、すでにベスト級に刺さっている。
なにげない日常こそが幸せなのだ、と心から思わせてくれた。
Perfect Daysを見つけられるのは自分だけ。

はたから見れば
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シャーコーン! 呪いのモロコシ鮫(2021年製作の映画)

1.0

モロコシ鮫とか鮫神教とか意味わからんとかそういう次元ですらない、1以下がつけられないのが腹立つほどにはつまらない映画。笑

Z級映画好きだけど、そのなかでも屈指のつまらなさのくせに無駄に長いから途中で
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あの頃輝いていたけれど(2022年製作の映画)

3.1

もうまさに「3.0」って感じの音楽ヒューマンドラマ。
ちょっと時間が空いた時に、晩酌しながら観るのにちょうどいい感じ。
90分しか尺がないからすべてがご都合主義な感じで展開していくけど、それもまた「み
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

3.9

自分では結構映画好きだと思っているんだけど、なぜかなんとなく観ないまま人生30年以上も過ごしてしまった名作「ターミネーター2」。
「ターミネーター1」は学生のころに観たことがあったんだけど、夫には「2
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.3

ディズニー生誕100周年の触れ込みの本作。
「ウィッシュ」というシンプルなタイトル通り、「希望を持ち続けることで人生は豊かになる」というメッセージをまっすぐに歌い上げるミュージカル作品だった。

最新
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バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.4

ロマンチック、ほんわか、ファンタジックなど、クリスマス映画にはさまざまな種類があるけれど、こんなにもバイオレントなパターンは初めて観た。
ぶっ飛んでるけど、勢いだけじゃないクオリティがあって非常に楽し
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ブギーマン(2023年製作の映画)

3.0

ひたすら暗闇の中で思わせぶりしまくるホラー。
愛する母の喪失に向き合う姉妹と父に、「見えない何か」の恐怖が迫り来る…

なんでアメリカのホラー映画って最後全部肉体バトルシーンになってしまうのか?
呪い
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ユアプレイス、マイプレイス(2023年製作の映画)

3.0

毒にも薬にもならないラブコメ。
でも、そこがいい!
なんの裏切りもないわかりやすい展開が、仕事に疲れたOLの心を癒してくれる。

ニューヨークとLAに住む親友同士が、ひょんなことから一週間互いの家を交
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西湖畔に生きる(2023年製作の映画)

3.3

東京国際映画祭にて。
中国の田舎で生きる母と息子、彼らが捉える人生の幸せとは。
そして現代における、生きながらの地獄とは?

澄んだ山奥で息を潜める茶畑の絶景を、真上からパラグライダーのように見下ろし
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.9

映画作品としても、マリオの映画化としても素晴らしい出来栄え!!
世界中で大きな話題になっていたのも頷ける。

ゲームのあの世界がそのまま鮮やかに眼下に広がる瞬間は感動的で、その中でマリオ・ルイージ、ク
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

2.7

アングスト=不安、のタイトルそのままに、「人を殺してないと不安で精神がおかしくなりそう」な男の話。
ただひたすら主人公の男のナレーションを聞かされながら、シンセサイザーミュージックを背景に一軒家の家族
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開拓者たち(2023年製作の映画)

3.3

東京国際映画祭にて。
20世紀初頭、チリで行われていた先住民族虐殺の歴史を明るみにする作品。
イギリス人とアメリカ人、そして先住民との混血である青年の3人の道中を、青年の瞳を通して描いていく。

道を
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.2

大好きなニール・ブロムカンプ監督の新作、しかもSFじゃなく実話ベースのレーシングアクションムービーときたら確かめに行くしかないでしょう!!!
ということでドでかいスクリーンで4DXまで予約して観てきま
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