イチロヲ

戦国ロック 疾風の女たちのイチロヲのレビュー・感想・評価

戦国ロック 疾風の女たち(1972年製作の映画)
3.5
役人が輸送する鉄砲120挺を強奪した7人組の女賊が、野盗のボス(梶健司)と腕くらべを繰り広げる。ウーマンリブを掲げる女賊の奮闘ぶりを描いている、日活ロマンポルノ。正月のエロス大作。長谷部安春監督のロマンポルノデビュー作。

田中真理をリーダー格としたオールスター女優が、山野を華麗に駆けめぐる女賊を熱演。サイケ柄のホットパンツを基調にした衣装デザインが鮮烈であり、時代劇ならではの乗馬と殺陣(激しい血しぶき描写あり)も披露してくれる。

男優陣では、女賊を追い詰めていく忍者軍団のボス役で、著者のフェイバリット男優・榎木兵衛が登場。宙吊り状態の山科ゆりに対して、「後から前からファックの術」を駆使する。

東映が先行させていたエログロ時代劇には敵わないが、マカロニ・ウエスタンとアマゾネスを融合させたような、融通無碍な世界観をひねり出すことが可能。ロマンポルノ初期のオールスター共演を楽しむための、お祭り映画だと思えば、万事オーケー。
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