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ホドロフスキーのDUNEのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)
3.8
幻のSF叙事詩「DUNE」の企画内容や関わったスタッフ、キャスト、監督へのインタビューを交えながら製作中止迄の過程を追うドキュメンタリー。

監督が魅力的な人で80代とは思えない。
映画「DUNE」の企画を立ち上げた時は46歳、もっと情熱的でパワフルな人だったろうと思う。
「魂の戦士」と呼ぶスタッフを集めるエピソードが面白く、ダン・オバノンやダリの逸話が特に愉快。
主演の息子が12歳から武術指導を申し渡され毎日6時間…後にリンチ監督によって製作された「DUNE 砂の惑星」が公開された時「観に行くつもりはない」と気落ちして凹む監督を「魂の戦士なら観るべきだ!」と一喝したエピソードに結実してたw
リンチ版DUNEを観て出来があんまりで元気なったという下りに笑えた。

メビウスの絵コンテを元にアニメーションが挿入されており、監督のDUNEがどういうものだったのか垣間見れるのもこのドキュメンタリーが素晴らしい点。

「失敗してもかまわない、それもひとつの選択なのだ」と答える監督の映画への熱量と情熱に元気をもらった気分になった。