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7番房の奇跡のkumoのレビュー・感想・評価

7番房の奇跡(2013年製作の映画)
4.1
ラスト20分くらいずっと泣けました。
娘のことが大好きで、何よりも大切に思うお父さんと、そんな父親の愛情をたくさんもらって真っ直ぐに育った一人娘。これだけ聞くと本当に微笑ましい親子だけど、彼・彼女らを取り巻く運命があまりにも切ない。絶対に何かがおかしいし、この場に居合わせた皆が何か違和感は感じていたに違いない。かといってそれぞれの立場上どうにかすることもできない。見てるこっちにまでやり場のない悲しみや絶望感が伝わってきた。皆に愛されたイェスンがただただいい子に育っていることが救いであると同時に、悲しみを増幅させる。7番坊の同居人たちや課長さんの愛があたたかくて沁みた。
ふふっと笑えたりほっこり癒されたり悲しんだり感情がいろんな方向に揺さぶられる映画でした。
大好きな人がただ生きてくれていること、会いに行けること、そんな当たり前のことが叶わない人が今も世界のどこかにいるんだろうなと思うと、自分の置かれた環境に感謝をしたくなった。

2021年度16本目 / 2022年7本目
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