メリーポピンズ は子供たちを救いに現れたと思っているの？呆れたわ。
泣きました。
私は基本ディズニー作品が大好きですが、その中でもメリーポピンズが1番好きな大切な作品です。なのでより、引き込まれるものがあったと思います。
まず初めに…やはりこの映画を見る前にメリーポピンズ をみておくことをお勧めします。
続編ではないので、もちろんこの作品単体で見ても内容的に問題ないですが、制作秘話的意味合いの強い作品です。
メリーポピンズ の原作者、パメラトラヴァース夫人はマネージャーでさえ手を焼く頑固な女性。
ディズニーからの映画化の話を20年以上放棄し続けてきた彼女だが、新作が書けず資金難ということもあり、映画化を検討するためにアメリカへ旅立ちます。
最初から映画化に懐疑的、むしろ反対するためのように旅立ったようなもの。
メリーポピンズ は歌ったりしないの。バート役のディックヴァンダイクは最悪な人選ね。映画に赤は使わないで。…
案の定これでもか！いちゃもんつけ、シャーマン兄弟やドンもタジタジ。みんなに愛される圧倒的オーラを放つウォルトでさえ、手がつけられない始末。
そしてメリーポピンズ は子供たちを救いにきた、というウォルトの発言に激怒。映画化への道は閉ざされかかります。
ディズニーと呼ばれたくないウォルトと
パメラと呼ばれたくないトラヴァース夫人。真逆のような2人がいかにして名作映画を生み出したのかの物語。
私はディズニーが好きなので、トムハンクス演じるウォルトがいきいきしているだけで感無量でした。
冒頭のティンカーベルを呼ぶ映像は実際にあるものだったのでびっくり。書斎の机もビデオで見たものとそっくり。忠実に再現されている気がします。
そしてみんなに愛されるイマジネーションの神様のようなウォルトをもてこずらせるトラヴァース夫人の厄介なこと！エマトンプソンは愛すべきひねくれおばさんを演じるのがうまいですね！ぴったりの配役だと思いました。
自分の創作物を受け渡す難しさ、もはや意地みたいになってしまうところも、ものすごく共感できました。
そしてこの感覚はもちろん創作者であるウォルトも然り。
今でこそミッキーが有名ですが、その前に作られたウサギのキャラクター、オズワルドの権利を他社に取られてしまった話は有名です。だからこそ、彼はちっぽけなネズミを家族同然に大切にします。
エンディングでは実際のトラヴァース夫人とディズニーカンパニーの相談の様子がテープとして流れます。彼女のメリーポピンズ に対する愛がひしひしと伝わりました。
パメラが急にご機嫌になって踊り出したりと、若干無理やり感がある場面があったり、邦題が今作のメッセージとは外れているような気も
しかしディズニー好き、メリーポピンズ ファンには堪らない作品
メリーポピンズ は誰を救いにきたのか？(原題を見れば明らかですが)ぜひその真意を見てほしいです。
