あけび

デューン 砂の惑星PART2のあけびのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.7
壮大なSF叙事詩の第二章。導入のような形で終わったPart 1より数倍面白いと断言します。これは映画館で観る一択。
もうIMAXは最高すぎて…!
迫り来る虫の地響きで身体が揺れる。チリチリと肌に刺さる砂漠の砂までもがリアルに感じられて映画というより体験!
最大比率の大画面で、素晴らしい音響で、今作を見れるしあわせを噛み締めました。

選べるならば少し高くても絶対IMAXがおすすめな作品です。


救済者であるという使命を背負った(背負わされた)ポールの一人間としての苦悩と選ばれし者としての責務。
この第二章で彼は厳しい砂漠を逞しく生きるフレメンから多くを学び、その力を開眼させます。
運命さえも牛耳ろうとする母方の魔女の家系(ベネ・ゲセリット)
の記した道を辿りながらも、心で民を動かした亡きアトレイデス家公爵の父の面影をしっかり引き継いだポールの成長にグッと来ました。
ラスト、皇帝、ハルコンネン家両者と惑星アレキス(Dune)奪還戦、決闘のシーンは手に汗握る映像の連続で胸が熱くなりました。


DUNEは原作読了していますが、大体、本のイマジネーションを超えられる映画って少ないなと感じています。
これは…超えたと言ってもいいかも。ほぼ原作通りなのに丹念に肉付けしていって全く新しい体験になっているのが素晴らしかったです。
ワームの表現とか、過酷な砂漠を生き抜くフレメンの生活とか、文字だけでは伝わりづらかったディティールを目の前にして、頭の中のぼんやりとした想像でしかなかったものをまざまざとビジュアルで見せつけられて、とても圧倒されました。よくこれを映像に、しかも166分という比較的長尺で隅々まで描き切った、ドゥニ•ヴィルヌーヴ監督…スゴイ!
(特にフレメンの葬儀の場面が印象的でした)

キャストはもう豪華すぎてどこを見てもスター!って感じなのですが
イケメンなイメージのオースティンバトラーの気持ち悪いフェイド=ラウサ演技が凄くて、思わず目をつぶってしまいましたし、
1人の青年としてのポールを愛したチャニの葛藤を演じたゼンディヤさんもやっぱり素晴らしかったし、
冷酷なリーダーかと思ったら実は熱血漢でポールに心酔し切ったスティルガー演じるハビエルバルデムの濃ゆい熱さ最高でしたね!
挙げ出したきりがないです。

第三章は未定だそうですが
まるで仏陀のような、人智を超えたポールの妹(なんと彼女がアニャテイラージョイさん!!)が登場するはず!
また生きる楽しみができました。

興奮冷めやらぬまま書き殴ったので後から読んで恥ずかしくなりそうですが、それぐらいよかったです!ぜひ映画館で見てみて下さい。
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