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大統領の執事の涙のharuのネタバレレビュー・内容・結末

大統領の執事の涙(2013年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

8人の大統領に仕えた実在の黒人執事をモデルにした、アメリカにおける黒人差別の歴史(+親子関係)

日本人の私より、当事者であるアメリカ国民の方が何倍も感動するだろうって感じ。オバマ大統領が就任したときは私も覚えているが、「史上初の黒人大統領」ということで、当時世界中から大いに注目された。しかし私はそのスゴさがわかっていなかった。というのも、黒人差別というのは遥か昔の話で、現代ではほとんど改善されたと思っていたから。あからさまな差別(レストランでの座席とか)はなくなったものの、依然賃金の差や要職につけないとか、そういったところは根強く残っていた。それを変えたセシルは、人徳と忍耐強さを持っていたからこそ成し遂げたこと。人種関係なく、彼の仕事ぶりを歴代の大統領が評価していたからこそ、彼の要求に耳を傾けた。
セシルとは違うやり方で現状を打破しようとする息子のルイス。白人に雇われる父を軽蔑していたようだが、彼は父が体験した苦しみを味わっていないし、生まれたときから恵まれた環境だったから白人と正面からぶつかれたのだと思う。
ラストは息子が父を許すみたいな感じになってるけど、個人的には息子にも父の気持ちをわかってほしかった。セシルには守らなくてはならない家族がいた。そして仕事がとてもプロフェッショナルで誇りを持っていた。

日本人だとちょっと感情移入しにくいかなぁ。レーガンが人種差別主義者に見えなくもないし。(実際はそんなことないとか)
黒人の地位向上は形は違えど多くの人が戦ったから、成し遂げられたことだと思いました。
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