Donatello

スター・ウォーズ/フォースの覚醒のDonatelloのレビュー・感想・評価

5.0
いやもう最高だったね。特に最後のルークがR2-D2に微笑みながら親指立てて溶鉱炉に沈んで行くところなんて涙なしでは観られなかった。
(ここまでtwitter用ダミー)

昔、親に買ってもらった「スター・ウォーズ大百科」とかいう怪しい本があったわけですけどもね。
巻末近くに「スター・ウォーズのその後」とかいうページがあって、「ルーカス監督は当初10章からなる物語で作っていたが、長いので1章削った」とか書いてある程度の怪しさな訳ですが、調べようもないので鵜呑みにしてた訳ですよ。子供の頃は。
そこには、
「デス・スター、皇帝、ベイダー卿を全て失った帝国軍もジリ貧になり数十年後、ルークやソロとレイアの子供も大きくなってフォースが使えるが、帝国軍の残党にもフォースの暗黒面を操るものが現れ、戦いが激化していくなか、民衆はフォースこそが争いの元凶なんだと思い始め、ジェダイもダークサイドもひっくるめて迫害していき、最後はひっそりと暮らしていく彼ら」
みたいな話が書いてあって、いやコレは続編作られなくて良かったわ、思った訳です。

あれから時は経ち、自分の思惑とは違う側面を受け入れられる歳となった今、残り物語を映像化したらどうなるんだろうと思い始めた頃、ルーカスさんの思わせぶりなトークとディズニーによるルーカスフィルム買収によりこの映画の製作が現実のものとなり、静かに震えたのは遠い昔の事のよう。

旧作が作られた頃とは時代が違う故、人種差別や男女平等など「遠い昔のはるか彼方の銀河の話」であるにも関わらず考慮しなくてはならないことが山ほどある中で「出来うる限りの最高傑作」と僕は思いました。

まぁなんせシリーズの一人のファンに過ぎなかった脚本家見習いが、いつの間にか売れっ子の監督となり、今作でメガホンを取る事になったあたり、シリーズの歴史を感じさせてくれます。
ミレニアム・ファルコンの「EP6で取れちゃったアンテナ」が、同じではなく違うカタチで修復されてるあたり、そんな監督ならではのシリーズに忠実な「いやそこは別にムキにならなくても」的な拘りがビンビン伝わってきます。

何百万ドルも稼ぐボンドやアイアンマンの中の人が、ギャラなしでも良いから出たい、そう思わせるだけの魅力を持ったシリーズですからして、「せめて会議の時にアクバー提督の後ろにでも顔出して立ってればいい」のにコスプレでも出たいとか、訳のわからない我儘や要望を詰め込んだ状態でよくここまで作ったものです。

旧作からのキャストがこの歳になるのを待っていたかのような展開と、各種の小ネタを盛り込みつつ、一方で"2016年元旦鏡餅ネタ"BB-8の見た目と存在感が新時代的だったり、劇中に出てくる酒場の音楽が、ラガ・マフィン・スタイル風だったりするあたり斬新で、『ザ・レイド』のイコ・ウワイス君が殆どチョイ役でももう何も感じません。

シリーズの流れ的に基本的な部分を変えるわけにはいかず、一見、EP4〜6を準えているようなストーリーも、元々存在していた源流があるが故の展開で、それが賛否を招いているのも理解はなんとなく出来ます。

それでも僕は新しい物語の始まりに胸の高鳴りを禁じ得ないのです。