これぞスターウォーズ。
我々が長年待ち望んでいた物がここにある。
特にEP4〜6が大好きで、EP1〜3がイマイチだったという人には本当に長かったことだろう。
私は旧三部作も新三部作もどれも好きなので今回のEP7には心底期待していた。
そしてJ・J・エイブラムスは重いプレッシャーの中でこの高すぎるハードルを乗り越え、我々の心を見事に掴む事に成功した。
スターウォーズ好きのスターウォーズ好きによるスターウォーズ好きの為の映画。歴代のキャラクター達を上手く立てながら新しい世代のキャラクターへとバトンを繋ぐ。この新旧キャラクターの描き方のバランスがとにかく素晴らしい。
ハン・ソロ、ルーク、ベイダー卿、レイア姫やC3-PO、R2-D2らの"EP6のその後"の話としても申し分なく私達を興奮させ、フィン、カイロ・レン、レイ、ポー、BB-8ら新しい顔ぶれのお披露目兼活躍、そしてこの後のシリーズでの活躍を期待させる見事な構成。
さらに全編通してユーモアに富んでおり、ハン・ソロはもちろんのことフィンやレイにも度々クスリとさせられるのも非常に小気味よい。
そしてアクションに関して言えば、私たちが愛してやまないライトセーバーやミレニアムファルコン、X-ウィング等のこれまた素晴らしいシーンが満載だ。
特に後者二つの戦闘シーンは鳥肌モノ。展開と映像技術が相まって感涙してしまいそうになる。
これだけスターウォーズファンにターゲットを絞った映画となると、やはりスターウォーズを知らない人にとってのハードルは高い。シリーズを一切見ていない人がストーリーを理解するのは残念ながらほぼ無理だろう。
少なくともEP4〜6を未鑑賞ではとてもじゃないが話についていけない。
1シーン1シーンに対する理解度も感動も未鑑賞の人とファンとでは比べ物にならないはずだ。それこそ全く違う映画を見たのかというほどに感想が変わりそうである。
積もり積もったスターウォーズへの想いが強ければ強いほど、この映画はとても面白いものになっている。
もしも本作に興味を持ったのなら積年の想いが無くても構わないので、せめてシリーズを鑑賞してから本作を鑑賞してもらいたい。その方が断然おすすめだ。
