タマル

アバウト・タイム 愛おしい時間についてのタマルのレビュー・感想・評価

1.0
身勝手な男の身勝手な話。
自分の幸せのためなら他人の運命を変えてしまうことも厭わない。
もっとも忌むべきは、人生の闇の時期に入った妹に対して、男を勧める押し付けがましさだ。人生の挫折を新しい男で乗り切れってさ。本当に邪悪だ。「人生の素晴らしさは男女の恋愛関係を基盤に成り立つ」という価値観を疑いもせず押しつけてくる。 で、妹は新しい男作ってハッピーエンド。彼女の人生は男性との関わりの中にしかないのか?
そりゃ、あんたはそれでいいだろうさ。押しつけない限り恋愛至上主義大いに結構。だが、そもそもそれで運命を変えられた彼女(嫁)や周りの人間はどうなるか考えてるのか? 例えば彼女が本来出会っていた人たちとの接触の機会を奪い、彼女の選択権を奪った罪は重い。 選択の余地を奪われ、主人公を愛することが「自然」だったと思わされてしまうこの暴力性。胸糞悪い。
勝者が生まれれば敗者も出てくる。お前とお前の贔屓にしてる奴がいい思いすれば不幸になる奴が必ずいる。因果応報だよ。お前のエゴに犠牲者が伴うことを自覚しろや。そういうことも考えられない人間が視聴者に人生の心構えを説くなんて何様なんだ? いい加減にしろや。

あと、今時そのゲイいじりはどうなの? ポリティカリーコレクトとか言いたくないけど面白いと思ってるわけ?? いくらなんでも適当すぎ。
と思ったら、最終的には無視して見なかったふりか。そうだよな。作り手にとって「人生の素晴らしさは男女の恋愛関係を基盤に成り立つ」んだもんな。そりゃ、ゲイ共なんてギャグ要員にしか使えないか!
死ねばいいのに。
タマル

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