めっちゃ面白い！めちゃくちゃ良い！原作は1年前くらいに一度読んだ程度の記憶の薄れ具合で思い入れも違和感もなくちょうど良かった。別世界のSFも好きだけど日常に不可思議なフィクションが入り込むSFも大好きなので邦画で大作クオリティのSF映画を見れたことに感動。再現度うんぬん以前に改変センスが素晴らしく、エピソードの取捨選択とまとめ方が秀逸で最初から映画で企画されたと言われても遜色ないほど映画映えしている。突然のSFに対応し、適応していく高校生というフィクショナルなキャラクターを人間が演じて違和感がないほど自然にアップデートした染谷くんの説得力ある繊細な演技がとにかく素晴らしい。
CGで作られたミギーや寄生生物たちの描写を世界観へと昇華して不穏な映画のムードを作り上げた演出が素晴らしく、青味を強調した色彩がさらに引き立てている。
不満点は、東出くんが理由なくすぐに殺さず皆逃げなかったところとエンディングのダラダラした締りの悪さくらいで2時間以下でここまで展開させ簡潔にまとめているのも良い。
ミギーはぷるんとしててめっちゃかわいかった。
哲学的な原作に比べてSF怪奇映画の趣が強いので、原作の一番の魅力ではあるその部分を妥協してジャンル映画の一本として見るとかなり良くできた映画だと思う。
