桃子

シンデレラの桃子のレビュー・感想・評価

シンデレラ(2015年製作の映画)
3.4
「5年前はレビューも書かず…」

夫が「テレビでシンデレラやってるよ」と教えてくれた。たしか映画館で見たけれど、再見してもいいなと思い、録画して後日鑑賞。そうそう、たしかにこれは大画面(と言ってもロードショーは終わっていて地元の小さな映画館のスクリーン)で見た。一番記憶に残っていたシーンは、裸馬に乗ったシンデレラが森の中で王子様と出会うところである。おや、このシンデレラは事前に王子様と会うのかーと思った。舞踏会で初めて会うより、その前から顔見知りになっていた方が説得力があるのかもしれないけれど、昔のストーリーに馴染んでいた私には、ちょっとだけ違和感があった。
あとひとつ、フェアリーゴッドマザーのイメージも違った。ヘレナ・ボナム=カーターに文句はないのだが、演出が好きではなかった。エキセントリックな妖精って… もっと普通でよかったのに。
ケイト・ブランシェット演じるトレメイン夫人はよかった。毒婦ぶりが素敵。シンデレラが隠していたガラスの靴の片方を見つけ出して破壊するところなんてワルっぷり全開で爽快だ。どうせ最後はペシャンコにされるとわかっているから、悪役は派手にワルをやったほうがいい。ブランシェットはいい仕事をなさっている。
お伽噺を緩くリアルに描いている感がある。好きなところもあるし、嫌いなところもある。万人受けする映画なんてあるわけないから、それはそれでいいのだと思う。
監督は誰だっけ?と確認したら、ケネス・ブラナーだった!なるほどなあ。シンデレラ役のリリー・ジェイムズは「イエスタデイ」でエリー役をしていたのか!両者の顔が全く重ならない。5年前に映画を見たときは、レビューなんて書いていなかったからチェックもしなかった。レビューを書くことを前提に映画を見るという行為は、少しだけ普通じゃないのかもしれない。

2015.5.13 港南台シネサロンにて鑑賞
2020.4.20 テレビ地上波にて鑑賞
桃子

桃子