このレビューはネタバレを含みます
ソ連崩壊と同年に独立したジョージア(グルジア)だけれど、大統領派と反対派が衝突した内戦を経て、南オセチアやアブハジアでの紛争も拡大しつつある不安定な状況下のトビリシが舞台。
序盤の瑞々しい二人の少女が草原を駆け抜ける爽やかさとは対照的な、人々の荒んだ心と日常的な暴力にザワザワするし、男たちに抑圧されている女性たちの描写もやるせない。
人権などないも同然の誘拐婚。無理矢理襲われ結婚するしか選択肢がないとか、辛い....。
社会への無言の抗議かのような、結婚式で民俗舞踊シャラホを踊る主人公の凛とした姿勢に心打たれた。
2023-124