花咲くころの作品情報・感想・評価

「花咲くころ」に投稿された感想・評価

l

lの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

無表情で踊るシーンが脳裏にこびりついてる。

誘拐婚って現実世界の話なのね....
maduu

maduuの感想・評価

5.0
大好きなグルジア(ジョージア)映画、女性監督の視点で描かれるグルジアはどうだろうと楽しみにしてたのですが、とても良かった。
1992年の内戦状態のグルジアの地で、2人の少女エカとナティアの友情が、戦争の不安定な社会情勢と呼応するような少女達の危うい綱渡りのような日々が繊細に描かれている。

不安定な経済と治安で大人達は苛立ち、殺伐としている中での2人の瑞々しい姿や、女の子達が集まって酒を飲み煙草を吸い歌を歌ってるシーンとかいかにもグルジア映画って感じで最高。
画面のトーンはずっと薄暗いのにエカ達の姿だけが色彩豊かに色鮮やかに見えてくる錯覚すら感じた。

でもいつこの日常に暗い影が落ちるのか、つきまとう不安と不穏さにドキドキしながら見てしまった。
結婚式のときに、抵抗の意思を見せる為にエカが踊った踊りは、本来グルジアの男性が踊るものらしく、
エカの大人達の様にはならない、悪意や暴力の連鎖はもう起こさない、とゆう意思のこもった静かな眼差しは、監督の意思そのものだったんだろう。
自分がもう生まれてる時代に、誘拐婚とゆう行為がグルジアでおこっていたのがすごくショッキングだったし
社会的メッセージ性と芸術性、映画の魅力全て満点の大好きで大切な映画。
長回しの映画。

二人の少女の交流を軸に、彼女たちがどこにいくのかカメラが追いかけていくと、学校のの中に行けば生徒たちが他人を茶化して幼稚に小競り合い、家の中に行けば家族同士が嘲り取り乱し、やっと外に出たかと思うと配給の列に並び、行き止まる。

彼女たちが学校から帰る道のトンネルにはいじめっ子が待ち構えている。
そうして、この映画には空が登場しないのだ。

空といえば、荒野の空に主人公たちが自分を同一化したアメリカの西部劇を思い出すが、この映画にはまるっきりそういうものが欠けている。

それと、最後に少女が刑務所に囚われた「不在の父親」に会いにいくこととは無縁ではないだろう。
またしても彼女立つはつらつらと、カメラが走る線を引いてそれ以上進めない小部屋へと行き止まる。

1シークエンス、1、2ショットのいわゆる長回しの映画だが、気の利いたカット割りのように、構図が画面の中心をいつも見失わない。
ヒッチコックの「ロープ」というと褒めすぎだが、繋がったカメラがいつも、実質的にカットとして割られたまま繋がっていることは賞賛すべき技術だと思う
甲冑

甲冑の感想・評価

4.5
『はちどり』に近いとも言えるがこちらの方がシンプルで好みだった。もっと削ぎ落とせば『ムシェット』になるやもだが(ゴーカートもするし…)、あのような友達ゼロのデスコースではなく親友もいるし世界にはすっかり醒めてしまっているようでも少女は加害⇄被害の連鎖性が分かっており非暴力・不服従で戦う術が備わっている。この先ジジイになり前頭葉が劣化して理性が減る気がするのでこういう映画の事は忘れずにおきたい。心のジョージア映画ベスト入り。
エカとナディア。14歳のひと夏。1992年のグルジア。

国としては内戦の混乱でパンにも事欠き、それぞれの家庭でもかなり過酷な状況。そんな中でふたりの花咲くころ、青春と呼ぶにはまだ早い時期、少女から女へ少しずつ成長していく。

それにしてもエカは神々しいばかりに美しい。帰宅途中の大雨の中でのずぶ濡れ姿。ナディアの結婚式での踊り。長回しが終わるのが惜しいくらい。こんなふうに結婚をしてしまった(させられた)ナディアへの祝福と社会への(拉致されて無理矢理に結婚に合意させられるのを許容する世界)憤りがないまぜになった毅然とした表情と力強い動き。まさに息を飲む。また後半に掛けてトラブルになればなるほど凛々しさは増すばかり。

この女優は今、どうなっているのか。外面的な興味以上に、どんな人間となり演技はどう変化しているのか?強い関心を持った。

追加。世界はほんとうに暴力に満ち溢れてるなぁと思う。確かに減ってはいるのだろうけれど、映画作品だけ観ていても暴力を振るう事に躊躇しない文化や国家、民族がまだまだ多い。
yke

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3.6
緊迫した社会で息がつまるような環境で強く生きていかないといけないエカのダンスにはぐっときた
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.0
「花咲くころ」

冒頭、1992年春。ジョージアの首都トビリシ。ジョージアは前年にソ連から独立し、ガムサフルデァ初代大統領と反対派が対立。エカとナティア、2人の少女。複雑な家庭環境、拳銃、手紙。今、友情とガールズトークが炸裂する…本作はジョージア・ドイツ・フランス合作のナナ・エクチミシヴィリが監督、脚本を務めた2013年の映画で、去年の夏に劇場公開され気になっていたが、今年になってDVDが発売されたので購入して鑑賞したが良かった。 第14回東京フィルメックスの最優秀作品賞をはじめに、絶賛された作品を7年越しに初鑑賞。本作の主演2人の女優はサラエボ国際映画祭の主演女優賞を受賞したらしい。

さて、物語は 1992年春ジョージア、首都トビリシ。古い歴史を持ち、他国からの侵略を受けながらも、自国の言語、文化、宗教を守ってきたジョージア人の人々。だが旧ソ連から独立した後、トビリシ内戦とも言える市民同士の紛争によって国は荒廃していた。厳しい対立が社会に影を落とす中、14歳の少女エカと親友ナティアの2人は周囲の大人たちに反発を覚えながらも、二度と来ない季節を生きてゆく。

本作は冒頭にバスの座席に座っている少女の横顔をとらえるファースト・ショットで始まる。彼女は途中でバスを降り、ボロアパートの階段を上っていく。扉をノックするとカットは変わり電話をしている少女(お姉ちゃん)と母親らしき女性が出迎える。彼女は家の中に入り、手紙を母に渡す。台所の椅子に座り手紙を読む母、少女は自分の部屋の机に向かい座る。ここでタイトルロゴが出現しショットが変わる。少女は外にいる。そこには人の群れがある。彼女は友達と一緒にその群れの中に入る。割り込みだと老婆がわめき散らす。どうやら物資のパンをもらうためにみんな並んでいるようだ。カメラはその群れる群衆をクローズアップで捉える。少女の名前はエカ。

続いて、エカと一緒にパンをもらいに行っていた友達の少女の家庭環境が写し出される。彼女の名前はナティア。彼女はベランダから外でサッカーを楽しんでいる弟に早く戻ってきなさいと大声で言う。カットは変わり、エカが小さなトンネルをくぐり抜けると少年2人が彼女に絡んでくる。彼女は手に2つのパンを持っている。彼らはお腹すいたからパンをよこせと言うが彼女は渡さない、少年2人は何もせずにその場を立ち去る。カメラは少年2人がトンネルをくぐりぬけ反対側へ行く後ろ姿をとらえる。カットは変わり、エカが自宅の台所でパンを切っている描写、笑い声に釣られ自分の部屋へやってくると姉貴が友達と一緒にタバコを吸っているのを見かける。彼女は部屋から出て、鏡で自分の姿を一瞬見て、向かいの半開きのドアを開け中へと入る。そしてクローゼットを物色する。次に箪笥を物色しソビエト連邦と言うパスポートや手紙、腕時計、タバコなどを彼女が手に持ち確認している。カットは変わり、ナティアの食卓場面へと変わる。

酔っ払っている父親に対して不満な顔をしている妻に彼が物を投げたことによって2人が大喧嘩する。そこに弟がやってきてご飯を食べようとするが、おばあちゃんが彼にきつくあたる。すると彼女がフォローする。すると向こうの部屋で喧嘩している両親の怒鳴り声が強くなり、確認しに行くとワインのボトルが割れている。それはおばあちゃんのワインでおばあちゃんが怒りだす。彼とは変わり、エカが授業をしている学校のクラスの中へと移る。女教師は机と机の間をぐるぐる回りながら生徒たちに静かにしなさいと叱る。すると1人の少女が遅刻してやってくる…と簡単に説明するとこんな感じで、複雑な家庭環境を描いた作品だが、いまいちピンとこないというか感動しない。

ただ、強制結婚されるために車の中に監禁拉致されて強制的に結婚式を挙げられると言うジョージアの負の文化が怖いなと感じた。当時の目まぐるしい情勢の中、人々は他人に責任を押し付け合っている不幸が日常茶飯事なんだなと、それと今回は2人の少女を軸に物語が展開する中、2つの家族が捉えられているが、共に若者たちは両親と一緒に暮らしており、自立する機会がほとんどない環境なんだなと感じてしまった。それとどうも女性監督と言うことでフェミニストさがあるようだが、そこまで酷さは感じない。

エカが友達の結婚式で男性舞踊を踊るシーンは印象的で、あの踊りが彼女にとっての精一杯の表現だったのだろうと感じる。それとワンシーンワンカットで撮っているのもこの作風の表現の仕方だろう。
Cem

Cemの感想・評価

5.0
14歳、ふたりの少女の成長を描く✧*。
大人びた少女たち、いつまでもガキ臭い男子たち、苛ついた大人たち。パンを貰うにもひと苦労。嫉妬深い束縛旦那とうるせぇ姑。この感じ、たまらなく好き!
誕生日に食べるおばあちゃんの手作りご飯が美味しそう。
結婚する友達を祝うエカちゃんのダンスが素晴らしすぎて拍手!皆よりもずっとずっと大人なエカちゃんが美しかった
natsumi

natsumiの感想・評価

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ソ連崩壊後まだ経済や女性の社会的地位が不安定なジョージアを生き抜いていく親友のエカとナティアの話。二人の友情や自由奔放な中学校のクラスメイトたちの可愛らしいシーンと家庭崩壊、銃社会、誘拐婚など二人を取り巻く恐ろしい現実のサンドイッチで落胆さが激しくダメージ強い。14歳の女の子たちが悩まやなきゃいけないことが異次元。ナティアの意中の彼ラドの顔がめちゃくちゃイケメン。
lala

lalaの感想・評価

3.3
初めて触れたジョージア。
過去の、異国の話として片付けてしまうには重すぎた。
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