2015/12 DVD
悲しい過去を持つゴン(チャン・ドンゴン)は、中国系マフィアの殺し屋として暗躍していた。すご腕のプロとして名をはせた彼だったが、ある晩、任務遂行中に無関係の幼い少女ユミ(カン・ジウ)の命を奪うという大きなミスを犯す。彼は取り返しのつかないことをしたと行方をくらますが……。(シネマトゥデイ)
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劇場で見たときはイマイチピンとこなかったのだけど、見返したら何故かピタッときた。
いやーチャンドンゴンいいです。めちゃくちゃ男臭い。初っぱなからなんかエロい。
憐憫でも償いでも後悔でもなく、あの瞬間に自分の中の歯車が組替わってしまった、そんな感じが見ているだけで悲しい。友人であり、敵対しているブライアンティーがそれを言葉ではなく体感で理解したところに韓国映画特有の、男同士の濃ゆい友情を感じる。
個人的に面白いな、と思ったのは韓国人だけれど、育った環境の為か韓国人コミュニティーではなく、華僑のマフィアに属しているところ。韓国人的アイデンティティも薄く、主人公にとって自分を構成するものが自分と母親しかないという空虚さが殺し屋という職業につけていたのかな、と感じる。そういう意味では「レイン」を彷彿とさせる設定だなと思います。
面白かった。
52/289/341