Gena

チョコレートドーナツのGenaのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
3.9
ゲイのカップルが、隣に住むダウン症の少年を引き取ろうとするが、社会の根強い差別が立ちはだかる。

舞台となっているのは70年代のカリフォルニア。この時代、ゲイはまるで病気のように扱われてる。ゲイの親に育てられたらゲイになるかもしれない。言外に伝わるのはそういうこと。そしてその大前提にあるのはゲイは社会にとって望ましい存在ではないという強い雰囲気だ。

彼らの人となりを見たら、どんなにいい人間かわかるだろうに。マルコが彼らと暮らすことがきっと最善であっただろうに。人の判断する目を曇らせるということが差別なのかな。

演出もとてもよかった。迎えに行くという約束を信じて荷造りをし、扉へ向かうマルコと法定判決の下されるシーンが折混ざるところ。見手に期待と不安を抱かせる。
最後の歌とマルコの後ろ姿。当時の彼らが苦しみを乗り越えて、現在のLGBTの人々へ励ましているように聞こえた。 we shall be released.
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