めんま

フルートベール駅でのめんまのネタバレレビュー・内容・結末

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

実話をもとにした映画であり、脚色、演出を抜いても、差別的に殺害されたのは誰も変えられない事実だろう。

しかしこの事件の最も問題であるのが、裁きを受けるべき人間の刑罰の軽さである。
実際に亡くなった方の亡くなり方ももちろん重大な問題であるのだけれど、その後の刑罰を見て私は絶望を覚えた。
もし、この事件のようにどこからどうみても証拠は揃ってて、間違った、手が滑ったみたいなクソみたいな主張が罷り通るならば司法制度も崩壊するだろう。(もちろん情状酌量の余地はあっても数十年以上の収監は免れない中1年満たず出てくるなど天変地異でも起こるのかと思う)
現実に、そのような判決が出て釈放されたという事は、もはや大人の事情で操作されているか、人種差別が根本的にこの先もなくならないことを示唆しているのかもしれない。

あんなもの、間違えるかボケ。
個人的な恨みで殺したんだろう。
そこはどうでもいいとして、どう考えても殺された彼の人権侵害。

普通に考えて、民主主義、個人主義であり裁判大国のアメリカにありながら、こんなクソみたいな判決しかも被告は警察官で、日本のそれとは意味合いが全く変わってくる。アメリカは命をかけて個人を守り抜く国なのに。(日本の司法制度の全てを否定するわけではありませんが…)

一方的に売られた喧嘩に巻き込まれ、捕えられた後も丸腰でおとなしく話しを聞いていた彼らに差別的言動で制圧し、挙句の果てに銃殺するなどもっとも重い罪でなければならない。

なんとか、人種差別の改善へと進んで欲しいと思わされる一作でした。 

映画の大半は正直、核となる事件の背景とは関係のない描写だけれど、どこにでもいるありふれた一市民があのように簡単に殺されてしまうと言う裏返しという意味もある。
彼も彼の家族も痛ましい。

そう簡単に何事もいかないのは承知ではあるが、このような犯罪から厳しくやらなければ、差別は拡大するばかり。

せっかく世の中が理解深めている傾向にあるのに。
オスカーさんを撃った警察官は、とりあえず…同じ目に遭わせるようにまず殺した方が良さそう。今後の世界の人種差別のほぼ壊滅に向けて(現実問題無理なのは分かってます、ただまず第一歩として)
めんま

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