めんま

ショート・タームのめんまのレビュー・感想・評価

ショート・ターム(2013年製作の映画)
4.2
泣きました。抑えきれなかった。
そう、彼の歌詞に彼らの苦しみの全てが込められている。

彼の気持ちは痛いほどわかる。私も身勝手な父親に捨てられ、彼らのようになっていた可能性も十分にあったのでとても共感できる。
彼らの不安や心の痛みは、消化不良を起こしやすい。行き場がないのだから。今更消し去る事も不可能。

それが、撒き散らして発散できるならまだしも、往々にして死を考えてしまうのも理解できる。
無責任に希望を持てなんて言えないし、彼らは必死に一瞬一瞬を生きている。
常に自分自身と戦っているのだから、疲弊もする。

素行が悪いとしても、根が悪いのではなくて、本当に行き場のない感情が出てしまっているのだろう。

登場する全ての職員の、時折非現実的と思われる描写はさておき、ブリーラーソンをはじめこういった職員の方々は素晴らしいのではないかと思う。彼らと正面から向き合っているのだから。

いい映画でした。
めんま

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