このレビューはネタバレを含みます
6年ぶりに鑑賞。
久々に鑑賞すると、この映画は本当によくできているなと感心させられました。
映画の仕掛けとなる部分はもちろん素晴らしい。加えて、精神病患者の描写がまたなんと的確なのでしょうか。主人公然りその元妻然り、リアリティがすごすぎて何かの実話を基にされているのか錯覚しました。
私は一度鬱となる症状を経験して頭痛にも悩まされたことから、全く他人事に思えません。
また、元妻もアルコール依存症の夫の影響で鬱になってしまい、ほとんど夫婦共倒れになる描写も、現実でもしばしば見聞きします。
だからこそ、子供を沈めて自らを殺して欲しいと懇願する元妻も、応えて元妻を殺してしまい家族全てを失い完全に精神崩壊した主人公も、自らの強い戒めとなりました。
世の中の痛ましい事件は、このように一見普通の家庭でも起こり得るものですから映画を楽しむことよりも、こうならないように生活しようとの反面教師に思えます。
もちろん映画として完成度が高いからこそ達した結論です。
またみたいと思えますね。