Moi00039

シンプル・シモンのMoi00039のネタバレレビュー・内容・結末

シンプル・シモン(2010年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

純愛もので安心して観ることができた。色彩がとても素敵で、小物を見ているのも楽しかった。
話自体は、アスペルガーの主人公がお兄ちゃんの恋人探しをしているうちに、いつのまにか自分が恋に落ちていたという話。
お兄ちゃんはシモンの第一の理解者として存在していたけど、一番弟をアスペルガーという枠に嵌めてしまっている人でもあった。兄弟って、相手の欠点を受け入れようと思うと、憐憫が先に立ってしまうのはとてもよくわかる。そして、型に嵌めて、こいつはこうだからしょうがないって考えた方が楽だ。それでも、弟を両親から引き取って面倒を見ようとするサムは優しいお兄ちゃんだ。
イェニファーは人の人となりをそのまま受け入れるし、はっちゃけているようでとても冷静なところがあるから、シモンを理解して好きになれたのかも。予想外なことが好きなイェニファーは、シモンの行動そのものが予想外だから、見ていて飽きないのだろうな。
最後にドラム缶の中でイェニファーと指を触れ合わせて、泣きそうになったあとに徐々に笑顔になったのが印象的だった。あのときに初めて、人の感情が円になっいて、最低に悲しいのと最高な状態が隣り合っていることが分かったんだろう。
爽やかな気分で終われるいい映画。
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