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やさしい本泥棒のtotoruruのレビュー・感想・評価

やさしい本泥棒(2013年製作の映画)
4.3
残酷ながらも美しい物語。


作品もさることながら、やはりジェフリー・ラッシュがイイ。
愛に溢れた養父を絶妙に演じている。


ストーリーは、死神の語り部による印象的なモノローグで始まる。

そして、舞台は第二次世界大戦直前のドイツのため、とても辛く厳しいものとなっている。


ナチスドイツによる焚書のシーンには胸が苦しくなる。
想像もつかないほどの知識と歴史が葬り去られたのだ。

そんな中で一冊の燃え残った書物に興味をもった少女リーゼル。

そして本を読みたいと思う少女リーゼルを支える人たちが素晴らしい。

一冊の本が紡ぐ物語。
愛に溢れた、素晴らしい物語であった。


悲しい場面もたくさんありますが、観終わったあとには心地よい余韻が残る良作です。
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