ジャクト

インサイド・ヘッドのジャクトのレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.5
人間の感情にキャラクター性を与え、性格を形作る要素をわかりやすく具現化した作品。主人公である女の子に起きている出来事自体はさほど劇的なものではないのだけど、ヨロコビやカナシミといった感情たちが実際にキャラクターとして動いているので女の子の行動心理が掴みやすく、自然と感情移入することができた。

ウジウジしているだけで最初は鬱陶しく感じたカナシミには思慮深さという長所があったり、活発で親しみやすいヨロコビにはすこし短慮な面があったりと、良い面や悪い面がしっかりと描かれているのも良かったと思う。また、ビンボンというイマジナリーフレンドがヨロコビを助けていなくなるシーンが、成長と共にイマジナリーフレンドはいなくなる、という面を自然に表現しているのも巧みに感じた。

様々な感情があってこその人間で、様々な感情があるからこそ人と交わり、人のことを考え、成長することができる。人の心理をアニメとして上手く描いた傑作です。
ジャクト

ジャクト