ブタブタ

マッドマックス 怒りのデス・ロードのブタブタのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

<妄想映画論>『ホドロフスキーのMADMAX』及び宗教映画とSF西部劇>『MADMAX怒りのデスロード』は『エルトポ』と『ホーリーマウンテン』を合わせた様なフリークスと基地外による壮絶アクションカルト映画だと映画秘宝誌に書いてあったのですが、ホドロフスキー幻のエルトポ続編『アベルカイン』はエルトポの二人の息子が核戦争後の科学的魔術集団(これは『アンカル』に登場した科学を神と崇める組織テクノプリ―ストと同様の者と思う)と戦いながら父の眠る緑溢れる島(土地)を目指すという話しで『新MM』はフィリオサが故郷の緑の土地を目指す。
エルトポが父子の物語であるのに対しマッドマックスはフィリオサとワイブスそして女達の集団、女系一族の物語。
「フェリー二が宗教映画を黒澤が西部劇をこうなる」とエルトポを寺山修司が絶賛した(出典不明)がマッドマックスも敵は一種の宗教(カルト)集団で流れ者が悪党達から人々を救う西部劇の要素も濃い。
一度目の鑑賞はmadmaxとして二度目の鑑賞は脳内で『アベルカイン』が完成していたらどうなっていただろうなどと思いつつ見てました。
<妄想映画論>終わり。

死と再生を繰り返す(映画的にも)MAXは一種の『デッドマン(ジム・ジャームッシュ監督作)』であり、やはり主役はあくまでフィリオサでMAXは主人公を助ける超然的な精霊の様な存在(ドラえもん、ターミネーター等)に思える。
2では又新たなヒロインをMAXが助けるそんな寅さんシリーズみたいになっていくのか。
スプレンディドをなぜ殺したのか。
死んだ胎児は完全な子供との科白からイモ―タンジョーの遺伝子は残さないというメッセージなのか。
ならもう一人の妊婦は死産か畸形児の筈。

核戦争より45年後という設定でジャンルとしては近未来SFですが途中の汚染地帯の沼地のシーン。
竹馬で歩くミュータントと全体にブルーがかった世界がまるでベクシンスキーの絵画のようで遠未来SFの終末観に溢れていました。
イモータンジョーと人食い男爵と武器将軍、それぞれ領地を持つボス級のキャラクターがいてさらにバザード盗賊一味のような敵対勢力などウィキペディアによるとガスタウンには『サンダードーム』も存在しているとの事なので2以降で過去3作とのつながりや、新生マッドマックスは単なるアクション映画の枠に留まらず非常にスケールの大きい神話的な物語となった作品なので3(完結編?)では更に多くのボスキャラクターや要塞都市、それら全ての勢力による【第4次世界大戦】が描かれるのではないかと期待しています。
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