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思い出のマーニーのakのレビュー・感想・評価

思い出のマーニー(2014年製作の映画)
2.0

二学期になったら、「あれ?雰囲気変わったよね」と確実に言われるきっかけを見たような、そんな作品でした。思春期、と端的に括ったらいけないかもしれませんが、多感な時期の揺れ動く心情と、少女から大人に一歩踏み入れるような、そんな展開が波のさざめきのように繰り返していきます。
主人公の、あの時期特有の「自分が世界で一番可哀想で、誰も自分を分かってくれなくて、でも誰からも愛されたい」みたいな立ち位置に、好き嫌いが分かれるかなぁと思いました。

ファンタジー要素はほぼなく、人間関係のお話なので、そこをジブリらしくないと取るか、らしくなくて良いと取るかも変わってくるかなと。個人的に、1シーンだけあった感情の荒振りによって逆立つ髪の毛のタイミングが良かったのと、「母です」という言葉の2点がグッときました。
共依存のような、互いが唯一のような、危うい関係性が好きな方は、独特な雰囲気に惹かれるかなぁと。感情の起伏や、関係性の緩急が比較的あるので、その分綺麗な背景や映像とのギャップが、良いバランスだとは思いました。
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