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ヒックとドラゴン 聖地への冒険のLCのレビュー・感想・評価

3.9
面白かった。

今まで築いてきた関係にも、付き纏ってきた問題にも、主人公なりに向き合えたんだなと感じる。
一緒に生きたい、そのための平和な生活を守りたい、その思いの先には常に、人の脅威に晒されるドラゴンの姿があった。

主人公たちの装備が進化していてびっくりする。そこが進化するんか、つまりそれが必要な生活をずっとしてるってことなんだ、とそのひとつとっても「平穏に共生する」ことが難しいことを理解できる。
増えるドラゴンの数を見ると、彼らに対してじゅうぶんな陸地もクッションもちゅーるも後回しにして、人の装備に力を割いたことに、冒頭から苦しくはなる。

ここまで見てきた中で、猫っぽさや爬虫類っぽさよりも犬っぽさが見えて益々面白い。人魚のような美しさを感じられる場面もある。
隠れた地も興味深い。ひたすら綺麗だったが、きっとあたたかい場所なんだろうとも思えて、確かにたまごにとって良い環境なんだろうな。

1度は自ら壊した単独飛行可能装置を付けて、今作では広い世界へ飛び立っていく。
あの時は一緒にいることを選んだ相棒が、今は自分のもとから巣立っていく。
1作目と2作目の間にある20分ほどの短編作品を見ていると、感慨深さが増す。

お互いに、お互いの場所で生き続けていく。これもまた、ひとつの信頼関係だなあ。
でもやっぱたまには会いたいね。
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