イギリスの女性参政権運動のなかでも、20世紀初頭の活動家をサフラジェットという。『未来を花束にして』の原題は、SUFFRAGETTE。女性にも男性と同じ権利を求めたイギリスの女性たちの運動の歴史をベースにした物語。
女性参政権運動の歴史は長い。運動の歴史が長いということは、それだけ女性参政権の実現には長い時間がかかったということでもある。男(父親・夫)に従うものとして、近代以降の女性は法的な権利が全くない状態に長い間留め置かれた。
男女同権を訴える声は政治や社会のなかで聞く耳を持たれず、運動に、自分たちの声に注目させるために、次第に暴力的な手段を取り入れるようになっていく。
無権利状態に置かれた者が、声を上げるために、その声を聞かせるために暴力を用いることを、どのように考えたらいいのだろうかと考えさせられた。
