「途轍もなく豪勢な、ディズニーランドのマニアが作ったCM」のような映画、みたいに思えましたかね。
大まかなあらすじ自体は嫌いではない、いや寧ろ好きなんですけどもね。
途中出てくるオモチャ屋の陳列なんかみてると、「スター・ウォーズもディズニー傘下になると以前より気軽に出てくるよね」なんて感じで好感がもてるし、ランドから来た女の子の覚醒具合も『ロボゲイシャ』を彷彿とさせる感じで日本文化もちゃんと研究してるなと(違。
全体的なビジュアルは大好物な、ワクワク感半端ない感じだったんです。
ただね、悪気はないんだと思いますが、最後の最後で台無しにしやがっておりましてですね、いやそれは着地点としてどうなのかと。
そもそもバッジを配るという行為あたりに選民思想のようなものが透けてみえたのは、僕がロクでもない大人だからでしょうねきっと。
『アイアン・ジャイアント』の、『ニューヨーク東8番街の奇跡』のブラッド・バード監督ですからして、本当に悪気はなかったのだと思いますが、ポジティブシンキングが出来る人こそトゥモローランドに行けるみたいな、「そんな夢みる人は是非ディズニーランドにおいでよ」みたいなのはどうなのか。
サービス残業ばかりで毎日が絶望的な人とか、彼女がなかなかできなくて悩みまくってる人とか、奥さんに逃げられた僕とか、そういう人達にこそ未来を見せてくれよと。
そんなこんなで、ディズニーに一定の思い入れがあるかどうかで、大体この映画に対する印象も変わってくるんじゃないかと思いますが、好きな人はトコトン楽しめるかと思いますので、折角だから劇場やら大画面やらでご覧ください。
ちなみに僕は「ディズニーなんか所詮金だろ?」って罵ったりするタイプなので、スターツアーズにスゴスゴと何回も並ぶのが精一杯です。