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REC レック4 ワールドエンドのTTのレビュー・感想・評価

REC レック4 ワールドエンド(2014年製作の映画)
2.5
POVブームの火付け役となったスペイン産ゾンビシリーズ、堂々の完結編。

途中でPOV手法を放棄して普通の劇映画になっていた前作『ジェネシス』に比べ、本作のPOV要素を一切排除している潔さは買いたい。しかし、潔いからといって作品の出来が良くなるとは限らない。今回、POVを捨てたことで並のゾンビ映画になってしまった。

イタリアンゾンビ映画のように軍隊が出てきたり、『遊星からの物体X』のような疑心暗鬼的な展開があったり、オリジナリティが微塵もない。

モーターボートのスクリューを武器にするところは『デッド・ライジング』みたいでナイスアイディアとは思ったが、前作の花嫁チェーンソーのような血湧き肉踊る感じが希薄。

作り手たちが『1』を越えられないから、敢えて平均点狙いで作っているように感じる。でもそれだったら、新しいことに挑戦して失敗してくれた方が、観てる側は納得が行く。

この映画で面白かったのは、ゾンビ化した猿を貨物船のコックが熱したフライパンで煮殺す場面くらいかな。単にルチオ・フルチっぽいなと思ったってだけのことなんだけどね。
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