ブタブタ

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生のブタブタのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

『マン・オブ・スティール』もそうでしたがキャラクターの紹介・説明等は潔いい位端折ってどんどん話しを進めていくのは一見さんには不親切でしたが『ジャスティスリーグ』も始まる事ですしそこは仕方ないでしょう。

スタッフロールのスペシャルサンクスにフランク・ミラーの名前があったので、影響を受け~と言うよりこれはもう殆ど『ダークナイト・リターン』の映画化なのでは?!!それ程ストーリーは勿論、マンガで見たあのシーンやあのシーンが実写で完全再現されててもう感涙ものでした!。゚(゚^ω^゚)゚。

『ダークナイト・リターン(以下DKR)』との共通点は多々ありますが冒頭のスーパーマンが対テロ戦争にはからずも介入し人々の脅威になってしまっている所や、核ミサイルをくらって超高熱で一瞬でミイラ化→太陽の力で復活する場面や、そしてアーマード・バットマンがスーパーマンをボコボコにする場面、フルアーマー・ガンダム、アーマード・バルキリーなどアーマード装備はボンクラ男子永遠の憧れですから燃えました。

『DKR』のラストはバットマン=ブルースが死にその葬儀にスーパーマン=ケントが参列、本作では逆にスーパーマンが死に葬儀にブルースが参列となっておりコミックの『スーパーマン死す』迄内包したお話しになっていると言いますか『DKR』を超えて更にその先迄行った内容とも言え俄然次の『ジャスティスリーグ』に期待出来ます。

高架下のバットモービルによるカーチェイスは『ダークナイト』を思い出しました。
返す返すも『ダークナイト』はヒーロー映画としてエポックメイキング的作品で多大な影響を今も与え続けていると感じます。

ヒロインのロイスですが『ダークナイト』のレイチェル以降アメコミ映画のヒロイン像が変わりつつあると思います。
「ヒロインでも死ぬ」と言う事、只の足で纏い敵に捕まって助けてもらうだけ(ByスパイダーマンのMJ)から確固たる意思を持ち行動し時には身を呈してヒーローを助ける。
特に今回のロイスは大活躍でクリプトン・スピアを手にして戦ってる所へ届ける位やっても良かったと思いました。

しかし今回の真ヒロインはロイスではなくケントの母マーサだった様に思います。
敵に捕まり脅迫の材料にされる→すんでのところでヒーローに救出と王道のヒロインの役割を果たしていたので。
それともう一つ、バットマンがスーパーマンに「宇宙船へ行け、マーサは自分が助ける」と言うくだり、子供の頃目の前でなす術もなく殺された自分の母と同じ名前の女性を救うと言う事と『ダークナイト』でもバットマンはジョーカーにレイチェルとデントどちらを救うか選べと言われレイチェルを救いに行くもジョーカーの策略で死なせてしまった場面と重なったのですが。
あれは『ダークナイト』の(マーベルの設定で言えば平行世界・別宇宙の)バットマンは救えなかったヒロインを救うと言う意味もあったのではと穿った見方ですが思ってしまいました。

今回1番“漢”で“ヒーロー”だったのは「ワンダーウーマン」でした。
バットマンのピンチにいきなり現れ美味しい所を持っていく、昔TVドラマでやっていたワンダーウーマンのテーマ♪ワンダウ~マン~♪がかかってもおかしくない位の登場の仕方でした。

不満な点はバットマンがスーパーマンと戦う理由がイマイチ釈然としないところ。
最近あいつ調子にのってるからボコる位にしか見えなかったので。

「ナイトメア編」について。
ブルースが幻視する核戦争後?の未来、ロイスが死にそれが原因?でスーパーマンが魔神と化したの如く殺戮を行なってる世界で羽虫の様なエイリアンとスーパーマン原理主義者の兵士達とそれらと戦うバットマン。
恐らくは平行世界の暗黒の未来と思われますがアーミースタイルのバットマンは非常に恰好いいですしスーパーマンが完全に“敵”“悪”と化したお話しも見たいので「ナイトメア編」も次作以降もっと見たいと思いました。

ファイルに記録された「ワンダーウーマン」「アクアマン」「サイボーグ」「ザ・フラッシュ」ジャスティスリーグへの布石と言うか今回は顔見世程度でしたが次作以降の作品もやはりフランク・ミラーによる『DKR』の続編『ダークナイト・ストライクスアゲイン(以下DSA)』から元ネタを持ってくるのでしょうか?
そう考えると又色々と妄想が膨らむのですが、バットマンの基地にあった「ハハハッジョークさ!」と落書きされたロビンスーツはジョーカーにロビンが殺されている?『DSA』では遺伝子操作により復活、不死身となったロビンが「ジョーカーもどき」として登場しバットマンの敵になるのですが、ロビンの登場はあるのか?フラッシュは確定として既にTVシリーズ化されているARROW(グリーンアロー)、アトム、それと映画はコケましたが(笑)グリーンランタン(DCのウルトラマン)と宇宙の疫病プレイニアックが登場すれば戦いは宇宙規模に拡大しますしまた、アトムの縮小能力により原子レベルでの戦いやフラッシュの時空感を超えた戦い等々…映画でそこ迄描けるかは未知数ですがとにかく次作『スーサイド・スクアッド』のヴィラン達の参戦そして『ジャスティスリーグ』に期待です。
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