このレビューはネタバレを含みます
ものすごく久々のレビューです。
「地元を出る方法は3つ。
軍隊に入るか、マフィアになるか、有名になる。俺たちはあとの2つだった」と山猿リーダーなトミーが冒頭で語る。
のちに、このフォー・シーズンズというバンドは、全員が「あとの2つ」を持ち合わせているわけではなく、マフィアとスターが混在しているグループである、ことが露見してくる。
そもそも歌うことを「有名になること」と明言する時点でトミーは大きな間違いを犯しているのだけれど、初期のトミーは、楽しそうにギターを弾き、フランキーという自分が見つけた才能に全身全霊を捧げる。悪さをして警察に捕まる最中も「フランキー、発声練習しろよ!」とか叫んでいる。
悲しい末路をたどることになるキャラクターに惹かれてしまうのは、どうしてだろう。