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ゴーン・ガールのcamusonのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
4.3
映像は、この作家らしく落ち着いていて深みがあるし、
サスペンスとして最後まで飽きることがないし、
登場人物のキャラクターは立っているし、
役者は細かな感情の動きを丁寧に演じているし、
下世話なスキャンダルを好むマスコミと大衆、
その共同妄想が反映される司法制度への揶揄にもなっているし、
全体的に質の高い作品だと思いました。


そして、今までにあまり見たことのないサイコパス像をつくりだしたことを
特に評価したいと思います。
緻密な計画が必ずしも成功しないところに、少し萌えました。


以下、蛇足です。
カレンダーに予定を書くのにポストイット(付箋)を使うのを見て、
最初は、あまり合理的でないと思ったのですが、
(予定が動かせてしまうと信念が揺れる可能性があるので)

やり終わったことを順に剥がしていって、
最終的に証拠が残りづらいことを考えると、
それなりに合理性があるのかなと考え直しました。
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