このレビューはネタバレを含みます
映画史上に残るヤンデレ降臨。フィンチャー作品で一番好きかも。
まさかこんな話だったとは。
ストーリー的には、去年劇場で見た「サイドエフェクト」とかなり内容が似ていた。結婚した相手がサイコパスだったら本当に笑えないし、そしてそうでなくてもこの作品を見てしまうと結婚とは何なのかわからなくなり、虚しくなってしまう。
演出面ではさすがのフィンチャー、人物描写がうますぎる。場面を追うにつれて違ったキャラクターに感情移入を促すように作られている。
そしてこの事件の中心人物エイミーがなぜこのような人間になったのかを絶妙なさじ加減で、多くを語ることなく描写やなにげない彼女のセリフ、そして両親との関係でこちらに察しさせてくる。
さらにメディアに踊らされる人々や世論の描写もかなり上手だった。結局みんなただのゴシップを喜んでいる空虚な人々でしかなかった。そう考えるとこの物語で本当に誠実な関係は姉弟のつながりだけだったんじゃ・・・。そう思うともう人間不信になってしまいそうだw
最近は固定コンビになりつつあるトレント・レズナーとアッティカス・ロスの音楽も毎度のことながら良かった。