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インヒアレント・ヴァイスのbutasuのレビュー・感想・評価

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)
1.5
雰囲気自体は好きな部類。だが内容があまりにも薄すぎる。元カノを追ううちに闇組織の陰謀に深入りしていく男の話なのだが、何もかもがわかりにくい上に目新しさもなく興味もわかない。難解だとか言われているらしいが、整理してみたところで別に全く大した話ではない。だからなんなんだ系の話。妙なシチュエーションが登場する割にはどれもそれほど突飛ではなく中途半端で本当に退屈。登場する人名や組織名が多くいくつかの案件がごちゃごちゃと同時進行で出てくるにもかかわらず、状況はすべて台詞かナレーションで説明される。そのため一つ一つこちらが情報を覚えておく必要がある。下手に集中力を切らすこともできず、ただただ疲れるだけ。しかもほぼ会話ばかりなのにこれがくどいばかりで気も利いておらず全く面白くない。これで2時間半近くあるのだから本当にキツかった。ずっと何かが起こりそうな雰囲気が続くので我慢して最後まで観続けたのだが、本当に何も大したことが起こらないまま終わってしまった。監督の自己満足感が強い映画。長々とつきあわされたこっちはどっと疲れてしまった。役者や雰囲気で面白そうな空気を出してくるのがまた厄介で、こんなに内容が無いと知っていたら途中で観るのをやめたのに、という徒労感だけが残った。
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