インヒアレント・ヴァイスの作品情報・感想・評価

「インヒアレント・ヴァイス」に投稿された感想・評価

ポール・トーマス・アンダーソン監督作品鑑賞2作目。『ザ・マスター』よりはまだ話を終えたけど、それでもやっぱり意味がわからない…。色んな事件が複雑に絡まり合ってるのはわかるけど、ちょいちょい『ザ・マスター』的な不可解な行動をする人物がいたり、展開自体も劇的な何かがある訳ではなく会話中心に淡々と進むから、観ていて途中で飽きてしまった。彼の作品を心から楽しめる日は来るのだろうか…。音楽はニール・ヤングだったり『上を向いて歩こう』だったりが使われて面白かったけども。
緑雨

緑雨の感想・評価

3.5
アクションらしいアクションがほとんど無く、ダイアログだけで展開を追っていくのは観ていてツラいものがあるのだが、ミステリとしての結末に意味がある映画ではないのでまあいいか、という感じ。

ニュー・シネマっぽい雰囲気の現代風再現というか、リアルタイムでは知らないが、あの時代の空気は表現できているのではないか。ウィジャ盤に導かれるままクサを求めに行く回想シーンなんか特に。全体に『ロング・グッドバイ』を彷彿とさせるし、どこかしら村上春樹やデヴィッド・リンチ的な世界観でもあるように感じる。それでいてタイトルバックへの入り方なんか、タランティーノばりにカッコイイ。

ヒッピーの私立探偵を演るには、ホアキン・フェニックスでは少々理知的に過ぎるようには感じた。
ヤク中ヒッピー探偵がうろうろする話。探偵という性質上、うろうろするわけだが。最初よくわからなかったが、主人公たちがラリっているので、見ている側もラリるような話や映像で、途中からいいんじゃないかと思った
橤

橤の感想・評価

3.9
むずかしかったけど、絵と音がいいなあというかんじで、会話劇じゃなかったらとてもすきかな、あまりちゃんとみてないんだけども
G

Gの感想・評価

4.5
70年代の狂騒、いかがわしさの中でPTA印のシュッとしたショットが随所に挿入されてるのが良い。こういう話をCANのvitamin cから始めるのが最高!
イズミ

イズミの感想・評価

4.1
すごく面白かったので、原作も挑戦しようかと思った。(競売ナンバー49の叫びは何度か挫折)
サントラ(OST)も相当良い
いまから英米文学部に入ってちゃんとアメリカ社会や文学を学びたい
海外の劇場でリアルタイムで2回みていて、わけのわからない脚本はさておいてもレイドバックでシュール、なのにどこかクール、サウンドトラックと構図の美だけでも十分イカれてしまう麻薬映画、一生かけてつきあっていける映画だっていう一種の信仰心を以来持ち続けている。

わけのわからない脚本というのは、探偵譚でありながらひとつひとつの手がかりが断片的で、なにか陰謀めいた力の存在を感じさせつつも決定的な証拠は存在しないというなかで、そもそも主人公が暇さえあればハッパをやっちゃっているので、どこまで信頼をおいていいのかよくわからない。
わからないのだけれど、その両輪のバランス感覚にストーリーテリングの妙が生まれていて、かたや強大な権力の影、かたや知覚の本質的な不安定さというどちらもアイマイでいかにも描きにくそうな領域が強烈にリアルに感じられる。

なんやかんやいってもやっぱり70年代の西海岸っていうロケーション、強烈な日差しの下でのカット、衣装や小物の類がいちいち没入感を与えてくれるのとか、サム・クックとかニール・ヤングのサウンドトラックとか、なによりピンチョン原作っていう唯一無二のスペック。全方位的に個人的なツボを押さえちゃっているのでもう偏愛せざるを得ない。最高!

あとこれは今回はじめて気づいたけど、冒頭で流れる CAN の "Vitamin C" って曲がたぶんRHYMESTERの「紳士同盟」のサンプリングソースだ。映画関係ないけど。関係ないけど、そんな些細な発見に興奮しちゃうのもなにかピンチョンとPTAの磁場で操られてるような気分にさせられた。

二、三年後にもっかいみます!
ニシオ

ニシオの感想・評価

3.0
フックになるとこがたくさんあるんだけど、いまいち建て付けが悪くてひっかからない感じが良かった。ポールトーマスアンダーソンの映画何本か見たけど、内容はそんな覚えてないがどこかしらのシーンが鮮烈に残ってる。無意識な部分を意識させてくれる感じが良い。あとジョニーの音楽は素晴らしい。
マ

マの感想・評価

4.1
アマゾンでDVDが安くなってたので、なんとなく買ってなんとなく見てた。トマス・ピンチョンによる原作『L.A.ヴァイス』も全然理解できないながらも読んでみてた。でもそんだけ色々時間を費やしても、うーん...と、どんな映画なのか掴めなくて、その実態がない感じが魅力なのかなとよく分からないながらもなんとなく納得してた。
でも4回目くらいであることに気付いてはっとした。こういう話だったのか!とにかくこの映画で重要だったのは「シャスタの不在」だったんだ。タイトルを訳すと「内在する欠陥」となるけれど、それこそが彼女の役割だったということ。基本的な骨格は刑事モノで、終始捜査に明け暮れているけど、肝心な何を探しているかがいまいち見えて来ない。のでかなり分かりづらくなってるけど、とにかくこのシャスタがいないって事が何より重要だったのかと気付いた。
言ってしまえば村上春樹っぽい、喪失感が肝の、良くも悪くも辛気臭い話。でもそれをひた隠すようなテンポ感や音楽や呑気なムードが中和させてて、エモくなりすぎないのがやっぱり超クール!何回見ても楽しめる懐の深さがある。久しぶりに色んな人に薦めたいと思った。

ポールトーマスアンダーソン作品は親子関係について描かれたものが多いけど、これももしかしたらそうかもしれないと思った。ポールトーマスアンダーソンは70年生まれで、この映画の主人公ドックは60年代でヒッピー生活を謳歌しすぎて時代の流れについていけてない人。ラストでドックは過去と決別してまた「ハイウェイに乗った」ことが暗示されてると思うが、つまりこれは自分の父親の、自分が生まれる前の話なんじゃないか、くらいに考えると腑に落ちた。

色んな視点から楽しめる、ほんとになんともいえない深い味わいの一作...。何回もちゃんと見ないと分かんない映画って、面倒臭いけどやっぱりそういうものの方が豊かな体験出来る、ちゃんと観よう...と反省した。

PTA新作めちゃくちゃ楽しみ。頼むから日本で公開してくれ〜。
PTAが好きな人は楽しめると思う。映像、雰囲気、音楽どれをとってもいい感じだった。
キャラクターも全体的に濃く魅力的だった。

全体的に、霧がかったような作風のため視聴者の思考も鈍くなる。ましてや会話や映像もシュールだったりするのでもやもやする。ある意味、それが正しいんだろうと思うけど。
全体的な繋がりとかも一度だけではぼんやり程度しか理解できなかったのでもう一度みたい。

好き嫌いがわかれそうだが、個人的には結構好きな映画だった。
結構な人が描いているけれど、ウィジャ盤の下りはやっぱり心に残る。
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