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ジャッジ 裁かれる判事の接続設定のレビュー・感想・評価

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)
4.0
金の為なら手段を選ばない、女好き不良弁護士ハンクを演じるは、アイアンマンで一躍有名なロバート・ダウニー・Jr

彼本人が麻薬などでキャリアをつぶしかけた実歴からか、過去に一物抱えている役が実によく似合い、今回もロバート・ダウニー・Jr演じる役の中でも、(はじめは)特に嫌な奴のキャラ

そして、嫌な奴が守らなければならない父親というのが、倫理的で厳しい父親という、実に凸凹でドラマ性や衝突を想像させる、素晴らしい座組だ

事件の真相をめぐるサスペンスではなく、父と子の物語なのだが、父親と対立しながらも無罪にしなければいけない状況

物語が進む中で、だんだんと距離が縮まりつつも、大きな溝を迎えたり

無罪にしなかければならないのに、父親が罪を認めてしまうなど、有罪か無罪かというメインプロットと、父と子のサブプロットの交差するバランスが、非常に情動を駆り立てる展開となっていて、物語のドラマ的な構成と事件的な構成の絡み合いが実に素晴らしい

有罪無罪、父と子だけではなく、その展開の中で、兄弟やかつての恋仲、過去の事件などなど、街の関係者や、過去のタイムラインを回収しながら、人物の深堀りも同時に進めていくところも素晴らしく、じわりじわりと登場人物達に共感していく心地良さがる

勿論、最後には着地すべき着地が用意されているが、最後の着地もウェットすぎない展開が、父と子の関係、兄弟の関係など、語りすぎないことでの美学が滲みでるとともに、物語の冒頭でのロバート・ダウニー・Jrの「嫌な奴」と対比するようなマイルドな着地、シニカルで軽やかな心地良さで終わるエンディングも魅力的だ。
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