BOB

アントワーヌとコレット/二十歳の恋のBOBのレビュー・感想・評価

3.8
フランソワ・トリュフォー監督による、"アントワーヌ・ドワネルの冒険"シリーズ第2作。

レコード会社で働く17歳のアントワーヌ・ドワネルが、音楽コンサート会場で出会った同級生の女学生コレットに恋をする。

「風の吹くところ若者は恋をする。世界中どこでもみんな恋をする。生きる歓びを噛みしめたくて、りんごを囓るように。初めてのキス、喜びも悲しみも心をとらえ身をふるわせる。不幸な恋も幸福な恋も若者には人生の試練。2人して道を歩んで二十歳の恋を美しく歌う。」

初恋編。アントワーヌ17歳、盛大に失恋するの巻。淡い恋心とほろ苦い結末。両親には気に入られたのに、当の本人に好かれないというのが皮肉だ。

好きになった女性の住むアパートの向かい側に引っ越すというアントワーヌの行為もなかなか危ないが、それにしてもあのラストの仕打ちは酷い!!部屋に取り残された3人の間に流れる沈黙が、この上なく気まずかった。

前作『大人は判ってくれない』の回想やオマージュが出て来てなんだか嬉しくなる。親友ルネと小学生時代の思い出話に花を咲かせるシーンは微笑ましかったし、タートルネックで口元を覆い隠すアイコニックな姿がポスターとなって壁に飾られていたのにもニヤリとさせられた。

前半パートに使われている四角形のトランジション。遊び心があってワクワクする。

364
BOB

BOB