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ウォーリアーのBGのレビュー・感想・評価

ウォーリアー(2011年製作の映画)
5.0
ただ、一言のために…!!
ウォォォー!!!! 泣けた!嗚咽がこぼれるほどに。ちくしょう!これほど泣けた映画があったか。140分と言う長い作品だが、全てはラスト10分のためにあると言ってもいい。なんてこった!ラストの圧倒的な瞬間風速のキメ技にぶっ飛ばされた!! 
ギャビン・オコーナー監督による総合格闘技を舞台にしたヒューマンドラマ。ジョエル・エガートン、トム・ハーディ、ニック・ノルティ。3人とも最高級の演技!ニックはアカデミー助演男優賞にノミニーされてますね。納得!

総合格闘技繋がりで、少し前に観た「激戦/ハート・オブ・ファイト」のコメントでオススメいただいて、おまけに信頼するレビューワーの方々も高評価。それならばと、あらすじとかも知らずに観てみました。熱いバトルが楽しめればいいかなって軽く思ってたあの時の自分に膝固めをかけてやりたい!そして、ミッキー・ロークが出てるんだよね(レスラー)って思ってた自分をボッコボコにしてやりたい!いや、むしろ皆さんのその熱い拳で殴ってください!さあ、俺を殴れっ! (屮゚Д゚)屮カモォォォン !!

本作は、多層的な物語だ。家族愛だけで終わっていないし、ましてや、ただのスポ根映画なんかじゃない!ここに描かれているもの。それは、タイトルが見事に表している。もちろん、総合格闘技の意味だけではない。戦士たる男の闘いだ!もう大好きだっ!(屮゚Д゚)屮カカッテコイヤー !!

第1層《スポーツ映画としての物語》
14年という歳月を経て、海兵隊員トミーはかつて逃げ出した父親パディの許へ帰郷する。パディはかつてアルコール中毒で、家庭内で暴力を奮う父親だった。一人孤独に暮らす老人も今やカウンセリングを受け、アルコール依存から立ち直りつつある。そんなパディにトミーは告げる。自分のトレーナーになって欲しいと。ある約束を果たすために。
一方で、もう一人の男ブレンダンは、物理の教師だ。生徒には慕われ、愛する家族にも囲まれている。しかし、サブプラの影響で家は抵当流れ目前。金が要る。ブレンダンに残されたものは、かつて培った総合格闘技のみだった。そして、彼もまたパディの息子の一人だった。
時を同じくして開催される総合格闘技の一大イベント「スパルタ」。やがて運命に引き寄せられるように、2人のウォーリアーと老トレーナーはそれぞれに負けられない理由を背負いつつ、「スパルタ」へと導かれていく…。

とにかく、トムハの仕上がり具合がヤバイ!ムッキムキのマッチョマチョ。対するエガートンも相当な習練を積んだのだろう、サブミッション等の技がキレッキレのヤバッヤバ。格闘アクションとしての見応えも充分だ!変にダレることなく、試合のテンポが秀逸。応援する者の存在がまた見事で、ブレンダンの妻や同僚の姿に、もう胸アツである!特に格闘技家の妻の描写が素晴らしい!関係ないけど、この妻がスタイル抜群で何かエロい。これまた胸アツ!

第2層《ある家族の愛の物語》
時を重ねた分、より一層深く刻まれた親子の確執。貧困の中で亡くなった母親が遺した傷は深い。後悔に苛まれ、赦しを乞う父親。決して赦したくはない、いっそ恨むべき姿でいて欲しいとさえ願う息子。トレーニングにおいても、心が通うことはない。リングとセコンドの間を金網が隔てるように。では、なぜトミーはパディを訪ねてきたのか。なぜトレーナーを頼んだのか。
そして、兄ブレンダンと弟トミーの切ることのできない因縁。裏切り。恨み。愛。果たして、家族は失われたものを勝ち取ることが出来るのか。

私には本作が所謂スポーツ映画とは思えない!なぜならば、ブレンダンとトミーはスパルタに参戦する訳だけど、これはある意味偶然なんですよ。別に一流の格闘家とか優勝を元から目指していた訳じゃない。チャンスが偶然あったから。それだけだ。だから、本作において大会の行方は重要じゃない。
そして、単なる家族再生映画でもない。彼等には闘う理由が、また別にあるのだから!なぜ男達は闘い、ウォーリアーとして生きるのか。それは、どうしても勝ち取りたいものがあるからなんだ!!

本作は私にとって特別な作品となった。だから、まだまだ語り足りない。てことで、ネタバレコメントに続く!!またまた長くて、申し訳ない!本作をまだ観てない方は、まずは観てくださいね。もちろん傑作だ!!!!
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